蓑毛毛鉤 基本

蓑毛毛鉤 基本

毛鉤でもFLYでも巻き鈎の基本は同じ
毛鉤釣りの手練れも拘った蓑毛の質と毛色
valiant-fly なり Dr. Bagent Brown-flyと同様
違いはハックルの巻き量
スパイダーパターン同様にハックルで水面に高く浮かばせるのでは無く
使い手によりそのステージを自在に操るのが毛鉤
竿先を上げて浮かべるだけでなく水流に合わせ
水面を滑らせたり水面下を漂わせる
ドライフライの様に浮力の為に厚く巻けば用途が制限される

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蓑毛毛鉤 基本

シンプルな道具

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蓑毛毛鉤 基本

洗練され研ぎ澄まされた美しさ
使われることで尚更研ぎ澄まされる毛鉤
使い続ける事で強靭さと鋭さが増す
各地の名工の打ち刃物と同じ
・・・そんな毛鉤が巻ければと切に思う

自分が教わってきた各地の手練れ
必要はないかもしれないが
今ある材料と道具がその頃に有れば
どんな毛鉤を巻いたのだろうとも思う
そんな爺様達の要望に合わせて巻いた毛鉤
色々巻いたお陰で今も巻き続けている・・・

それはシンプル・フライフィッシングとして広まるtenkaraも同じ
FLYの基本的知識が有る彼の地で毛鉤がkebariになる楽しみ

実際に巻ける毛鉤
小賢しいだけで潔さの無い低下凡夫の毛鉤
・・・低下凡夫(teige-bonfu)は禿げたオジサンの意では有りません(笑)

以下 爺の戯言 —————————————–

侘(Wabi)and 寂( Sabi)

・・・侘(Wabi)
簡素なkebariにある奥深く豊かな美しさを感じる心

・・・寂( Sabi)
時代を経たkebariの内面から滲み出る美しさを感じる心

・・・哀れ(aware)
kebariを使う事で胴は毛羽立ち、蓑毛も擦れる
朽ちていくものに対する感謝

・・・粋(iki)
kebariの本質を互いに理解している事

========= 理解されている方にあれこれと述べるのは 不粋(無粋 busui)

・・・様(sama)に成る
kebariの本質を理解している事

========= kebariの本質を理解せずに外観だけ真似るのが 不様(buzama)

日本人特有な美意識(美的概念)とされていますが固有では有りません
又、内包的な本質を理解するのは茶道からだけでは有りません
形骸化することでそれもまた外観に捉われた一つの形式美となります

外観では無くkebariの本質を理解しkebariを愛でる事

海外のテンカラフォーラムを拝見していると共通の美意識を強く感じます

(毛鉤に合わせて私自身の上記の語句に対する返答)

審美的なものとして黄金比が有りますが私達は白銀比の中に住んでいます(笑)

参考

英語対訳で読む日本の文化
https://japanese-culture.info/

侘(Wabi) and  寂( Sabi)
https://japanese-culture.info/essays/natural_foods/wabi_and_sabi

都人が愛でたのが絢爛の生活から垣間見る侘びと寂
その中で暮らす民が感じる自身と生活の侘びと寂

サドルハックルの長さを持つジェネティックコックネックを
ドライフライ以上に長さに任せてブラシの様に厚く巻き
それをテンカラ毛鉤と称する
お町の人が嗜むという今のテンカラ釣りにも似る

昔の爺様達はドライフライの様に
少しでも厚く巻くと魚の出方と喰いが悪くなるとして
鋏なり煙草で薄くした毛鉤とは別物

爺様の中にはタグ&リブ等の光物を敢えて使わない方も居ました
これは華美を避ける面も有るでしょうが
効果を理解した上での渓流魚に対する己の矜持と潔さ

口では
「岩魚は川の蛆、釣っても釣っても湧いてくる」と言いながら
頭から骨まで余さず食べるのも岩魚に対する礼儀

渓魚を尊びその住処に対する畏怖(恐れ敬う)気持ちの顕れ
山の岩魚に対する感謝は里の山女魚とは別格

毛鉤は丈夫で使い易い
それは道具として使われているからだと思います

一例として手道具の刃物が有ります

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用途に応じて形が違っていても
日本の打ち刃物とアメリカのナイフは共に美しい
勿論オピネル・ゾーリンゲン・・・・・
米 コールドスチール社のナイフの切れ味は素晴らしい

鋼一体成型のナイフは軽量だけれども衝撃で折れる
打ち刃物は重いけれど衝撃を曲げて逃す
・・・折れればその道具の命は終わる

打ち刃物の切れ味はたとえ山刀であっても剃刀と同じ
又、鋼の塊から作られた西洋の刃物と違って折れない
相反する鋭さと強靭さを兼ね備えるのが打ち刃物
それを砥石を数揃えて研ぎ澄ます・・・
知らない人からすれば手のひらサイズ程度でも
砥石の値段は理解の範囲を遥かに超える
それがまた違った意味での道具の内面につながる

毛鉤とフライの違いもそれに近い
それは和釘と洋釘の違い
今の工業生産品の鈎は鋭いけれど使い捨て

逆さ毛鉤 基本

逆さ毛鉤 基本

蓑毛の向きだけでなく受ける水流を
如何に制御するかが逆さ毛鉤の基本
それに比べれば蓑毛に
山鳥・ヤマセミ等の斑入りは好みの範疇
今回は日本雉フェザーに胴は染色した山繭

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逆さ毛鉤 基本

平湯温泉街がまだ砂利道で建物も少なく道から渓の全貌が見えた頃
長野からの険しい峠道を渓に向かって一直線に降りて
そこで見た奇妙なリズム感の毛鉤釣り
山住みから見れば開けた河原に水量の有る太い流れ
そこで教えを請いたのが逆さ毛鉤との出会い
山鳥の胸毛を逆さに向けて黒の細長い胴
・・・一般的には特異な毛鉤
この地区では古くから毛鉤は逆さ毛鉤が普通
鶏の毛も使うし胴の淡色も有る
どちらも水流を受けて動く蓑毛の張りが有ってこその逆さ毛鉤
市販物は雌雉のフェザー使用は量的な面で仕方ないにせよ
もっと柔らかいとなると山岳渓流には無理がある

蓑毛の腰は流れに合わすとここでも教わる
・・・洋の東西どちらも手練れは同じ事を言う
どちらに向けて巻いても柔らかければソフトハックルフライ
ならば敢えて逆さ毛鉤の形式に捉われる事も無い

折角の西班牙上流釣行ならば
彼の地のコックデュレオン逆さ毛鉤
急峻な山岳地帯用に鈎もピーク・ポイントの選択
動きが派手になる腰の有るコックデュレオン用
鈎の選択も楽しみの一つ・・・

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逆さ毛鉤 基本

孔雀胴毛鉤 基本

孔雀胴毛鉤 基本
Peacock body kebari

毛鉤といえば孔雀胴でしょうか
これ程までに一般的過ぎて却って使わない毛鉤の代表格
毛鉤でもフライでもピーッコクハールは万能?
面白いのが
手練れ程孔雀胴に対して疑問視する方が多いのも不思議な話
だいたいは魚の出方が荒くなる
前にも説明済みなので結果論として

浮かし毛鉤は

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孔雀胴 浮かし毛鉤

ピーッコクアイに補強で銅線をリブ毎に入れています
ソラックス部分はピーッコクソードで蓑毛を抑えます
青緑色で青が輝く物を選びます
蓑毛も渓に合わせ様々です・・・取り敢えず3種

沈ませ毛鉤は

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孔雀胴 沈ませ毛鉤

沈ませる場合は銅色に光る物が良いと
今は石のシャッポを被った爺様達に言われておりました
フライに嵌って英国本を見ていると書かれていたのが
銅色に輝くピーコックハールの記述・・・(笑)

孔雀胴毛鉤の基本です

Principat d’Andorra fishing trip用に巻いております

ゼンマイ胴毛鉤 基本

Tradition zenmai body & pheasant-hen·feather

ゼンマイ胴毛鉤 基本

丸セイゴ鈎 加工

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丸セイゴ鈎 加工

アイ付け 20LB バッキングライン使用

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アイ付け 20LB バッキングライン使用

補強を兼ねてタグ&リブ  銅ファインワイヤーをツイスト

ゼンマイ胴の重要点
下巻きに金糸銀糸を巻きます
ここではシルバーティンセルを巻いています
チャドウィックNO,477とピンクスレッドの組み合わせの様です
どちらも濡れると下地が透けます

Important point
Mylar Tinsel’s underbody

Similarity
Chadwick № 477 & Pink thread
The base is visible when wet

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ゼンマイ胴 下巻き

スレッドにゼンマイ綿を撚り着けます
(ループダビング)

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ゼンマイ胴

上側

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ゼンマイ胴

アイの大きさはなるべく小さく
チモト糸をテール代りに出しています

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ゼンマイ胴毛鉤 基本

リブを巻く前にブラシでゼンマイ胴を軽く毛羽立てています

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ゼンマイ胴毛鉤 基本

以下爺の戯言 ——————————————————

米国テンカラ・ウェブサイト
https://discourse.10colorstenkara.com/

でお世話になったスウェーデン王国の方が

Principat d’Andorra fishing trip

に行かれるとの事なので毛鉤だけ参加させてもらいます

毛鉤だけで行った場所を含めれば
日本各地だけでなくアメリカ・カナダ・ニュージーランド・イギリス
初のヨーロッパ進出(笑)

初心に戻って基本的な毛鉤を巻いて春を待ちます

Principat d’Andorra fishing trip

North Country style fishing & Trout flies

North Country style fishing
Clyde Style Spiders & Wetflies
Yorkshire Spiders Trout flies

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North Country style flies #16

安曇野の湧水の川に透明な水の山上湖
山岳渓流の大胆な魚と真逆の神経質な魚達の存在
それは毛鉤とfliesの愉しみの極致
羽化するユスリカやミッジに合わせて
目の前でライズする魚を騙す

川幅に似合わない大型揃いの岩魚に山女魚
従えているのは虹鱒達・・・
木立の中だからバックキャストも儘為らない
飛沫を上げない静かなロールキャストだけの湧水の川

人影は勿論の事、竿の動く影でも
ラインどころか鈎素の動きでも魚が逃げる
透明な水に魚達が浮いて見える山上湖

釣れない魚達を前に
毛鉤を鈎素に結ぶ手も震える
ミッジフライに7Xを下限
・・・掛けてもそれ以下では取れない

ミッジフライにソーヤーニンフにソフトハックルフライ
小型のウィング付きロッホフライに・・・
良き釣り場に恵まれていました

今は老化防止に手先を動かす(笑)
レシピは此処に有ります
http://www.spanglefish.com/realclydestyleflies/index.asp?pageid=422176

ウェブサイトは素晴らしい
・・・釣欲が落ち着いた今だからこそ楽しめるのかもしれない(笑)

過去のflies達

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ロッホ フライ

Spiders & Wet-flies

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Spiders & Wet-flies

湖水用ドライフライ

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湖水用ドライフライ

ソフトハックルフライ Ⅰ

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ソフトハックルフライ Ⅰ

ソフトハックルフライ Ⅱ

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ソフトハックルフライ Ⅱ

纏めてくれる影の立役者

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ホイットレーフライボックス

ホイットレーフライボックス 極薄タイプ

フライで遊ぶとはいえ一番似合った竿は渓流竿の5.3m
・・・本来のロッホスタイルかもしれない(笑)

以下爺の戯言 ———————————-

North Country SpidersとYorkshire Spiders Trout fliesに
使われる銅色のピーコックハールの表記
日本のそれも地方の毛鉤釣りでも良く言われていた事
浮かせ毛鉤なら緑青色で青が強く輝く物が一番
反対に沈ませ毛鉤なら銅色に輝く物に限ると言われていたこと

Clyde Style Spidersにも似た毛鉤
飲み込まれない様に鈎は大きいが胴巻は短い
手練れの毛鉤釣りなら尚更に薄く短い・・・

Clyde Style Spiders並みに小型で無いのは釣場の違い