毛鉤の蛇口

毛鉤の蛇口について考える
・・・チチワとか環付けとか様々に言われているが本来は蛇口

渓流釣りで常識で有った鈎素の内掛け

餌針の小さな平打ちのミミさえ嫌い鈎素の向きまで拘りが有った
中にはその小さなミミが光るとか流れ方が変わるとまで拘る
外掛けで鈎素を結ぶと魚の口の中で弾かれるとか針先を活かせないとか
どこでも同じ考え方が却って興味深い
そこまで常識で有ったその内掛けは餌針を毛鉤にする時も同じ
同じ考え方で魚に気取られ無い様に出来るだけ小さな蛇口にする
毛鉤釣りならほとんど結びっぱなしだから別段面倒でも無かった
蛇口そのものも利便性の為に後から備わった物
その前の毛鉤では鈎素を巻き添えて頭を漆又はカシュー塗料で止めを作る
それでも針素は内掛けで作ると各地の爺様達に強く言われていた
鈎を飲まれるのを嫌いわざわざ11号等の、その当時でも大きな鈎を使う
フックサイズで言えば#6~8程度になるかと思われる
鈎の型も狐とか流線とかでは無く袖型が一番良いと言われていた
その辛い魚篭持ち時代を思い出したきっかけが
郡上釣りの職漁師が使っていた伝説のアマゴ用吉村針
本では何度も拝見していたけれど、いざ現物を手にすると
俊敏なアマゴ用の鈎とは思えない大きさと
針先の鋭さ以上に針先の短さと独特な型に目を奪われ 

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アマゴ用吉村針8号と岩魚用東京袖11号

アマゴ用吉村針8号と使っていた岩魚用東京袖11号
(隣は内掛け例とサイズ感を見てもらう為のTMC102Y #15)

飲まれるを恥とし魚の口の何処に掛けるかを粋とした渓流釣りの矜持

「魚の向きに合わせて竿先を動かす」と何度も言われたその情景まで思い出す
・・・飲まれたら「下手糞!」と其の儘、山の中に置いてきぼり(笑)
飛ぶように駆け上がって行くから鈎素を切って追いかける
お陰で足の親指の爪なんて漁期中、何度も剥がれる
(黒長靴に荒縄を巻いただけで渓を駆け上っていく後ろ姿は鬼に見えた)

アイ付きフライフックに慣れ切ったその不甲斐なさを痛感する
テンカラ針のただ飛ばしやすいからと太軸にした物から
桑原型等の次世代型なら
アップアイ・ストレートアイ・ダウンアイまでの拘りも有った
(ブラインドアイサーモンフックにガットアイでも内掛けにする)
毛鉤も本来の蛇口は内掛けにしてなるべく小さく作る
今はフライ用バッキングラインが有るから利便性で使ってはいるけれど
それでもニードルの先を使って少しでも小さな蛇口を内掛けで作る
そこに細仕掛で1,5号の鈎素を結び、沈めるか水面に毛鉤だけ乗せる

付記
笑い話では無く中には山女魚を知らない爺様も居た
渓魚は岩魚専門で何時も行く渓は岩魚だけしか棲まない
わざわざ他の渓まで行くのは時間も掛かる蒸気機関車の時代
山女魚を知らなくても素人では無い、その渓では並ぶ者も居ない名人

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アマゴ用吉村針8号と岩魚用東京袖11号

毛鉤の蛇口” への7件のフィードバック

  1. 蛇口にもそんなにも深い凝縮された先人の知恵があるのですね、魚の向きに合わせての竿の操作、、、水の中で鈎がどんな風に踊っているのか全て観えてるのでしょうね!! いやはや達人、名人の域を超えて仙人の領域にしか思えません。Kebari and Flyさまお尋ねなのですが、蛇口の大きさの話はなるほどと思います、そこでその穴の向きはやはり影響があるのでしょうか? 間抜けな質問ひらにご容赦ください、、

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  2. 今一っ何か足りない私如きにその様な琴線に触れるようなご質問頂いても
    恐ろしくてお答えできません(笑)

    その中でお答え出来るとすると英国のドライフライで使われていたアップアイフック
    これはその当時に使われていた鈎素を水面で少しでもフライから離したい為と思います
    今の強くて細い鈎素が有ればそこまで拘らなくても良くなりましたから過去の遺物?
    その後TMC500U (アップアイ)が違うコンセプトで販売されました
    ミッジフライ用にゲイブ幅を少しでも取りたい為ですが終売しています
    曲者の様な魅力的フックはほぼ終売の憂き目に遭っています
    昔の毛鉤で使われていた海津針は太軸でアップアイですが何故?と聞かれると困ります
    理由附けは合わせの時に針先への力の入り方が強いとか・・・
    ストリーマーフックは過去ダウンアイがほとんどでしたが今はストレートアイが主流です
    下流に流して引っ張る合わせには良いそうです・・・
    サーモンフックのアップアイはループツーループの様にアイの後ろで結びます
    結果的にストレートアイと同じ向きにはなりますがアイに結ばず二重結びの様に成ります

    鈎への拘りは海彦・山彦の時代から恐ろしいものが有るかもしれません(笑)

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    1. ご丁寧なコメントありがとうございます、 カタカナの専門用語が全くわからない私は何という質問をしてしまったのかと、恥ずかしい限りです、 ご容赦ください。 それでも上顎フックする時には魚が鉤を目の前にして大口開けて水と一緒に吸い込んだ時、エダスと鉤の重心、吸い込みの方向で鉤先が上に向かうって上顎に掛かる、、って事でよろしいのでしょうか? 流れる水の中では目まぐるしくいろんな事が起きているのですね、、笑笑

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      1. 恐れ入ります、長口上を失礼いたしました
        ご説明させていただきます
        通常の毛鉤は針先を下にして流れるのですが
        鮎掛け針の形状はチモト側に重心が移ると
        針先が天を向いた逆さまの状態で流れます
        (つの字が上下逆さまになります)
        其の儘で魚が吸い込んでくれると
        上顎に掛かるという状態になります・・・上手くいけばです(笑)
        鮎掛け針に毛鉤を巻くという変り者が居るんだと笑って下さい
        他にも色々と利点が有りますが昔の太軸が釣具屋さんに無くなりましたので
        代わりの鈎を探しています・・・ただのたわけと自分でも思っています

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    2. 鮎鉤のお話、興味深く大変よく分かりました、ありがとうございます。 私も一度巻いてみることにします。\(^o^)/

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  3. 私など下手の無頓着で、どんな結び方でも針が口に入った時に引っ張れば、魚の口のどこかに刺さるだろうと思って釣っております(笑)
    だから、アマゴ釣りでも8号の大針を使っているのに、飲まれて四苦八苦です。
    でも、確かに釣り人の「これじゃなきゃ釣れない」という思い込み?は怖いものがありますね。
    それから・・・
    私も毎年、鮎釣りで両足親指の爪が死んで剥がれます。
    爪が生え変わって元に戻った頃、ちょうどまた鮎の解禁になります。
    可哀そうな爪です(笑)

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    1. 本当に可哀そうな爪です(笑)
      ついでに書くとガタが来た膝関節です(笑)
      ・・・同病相憐れむ話になりそうで・・・( ^ω^)・・・
      鮎掛け針はその最たるものではないかと思います
      毛鉤に巻くと上下が逆さまになりフライで言う所のキールタイプになります
      抵抗感が全くなく硬い上顎を捉えます、保持力も充分でキレの良さが際立ちます
      ・・・思い込み?
      黒く成って剥がれた下には新しい爪がしっかりと生まれていますから
      有難い事です(大笑)

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