乾式毛鉤
・・・和式毛鉤にもドライフライは有る
瀬の流れに足掻らい水面を跳ねる盛岡毛鉤だけでなく
軽い鮎掛け針7号に古くは胴に木綿糸一重
蓑毛は水面に乗る様に巻き付ける
狙い処は水面の瀬筋に潜む山女魚なりアマゴ用
鮎掛け針7号 蝋引き絹糸 銀鈴波蓑毛

写真にすると判り辛いのが悲しい

透き通ったダングリズリーの様な蓑毛と思っていただければ

大振りな逆さ毛鉤と違い誘いも無い
流れの水面に乗せて瀬筋を線と捉えて自然に流す
日本の各地各様で様々な釣法
釣圧が高まれば普段使いの11号を6~7号にサイズを落とす
錘で沈めるし毛鉤と掛け針(空針)仕掛けも有るし
乾式毛鉤も昔から有る在来の釣り方
和式毛鉤は水面下だけでは無い愉しみ
明治末期から大正時代
九頭竜川支流、石徹白川本流を漁場にした伝統毛鉤

同じくキツネ型鮎掛け針7号に
胴は黒の木綿糸一重で軽く巻き上げる
蛇口側に白笹種の裏側を向けて巻いた毛鉤
(蓑毛を胴から腰にかけて逆巻きした蓑毛)
以下爺の戯言 ————————-
毛鉤蓑毛の色
名称 様々・・・矮鶏・軍鶏・地鶏
赤笹、白笹、猩々、五色、桂、浅黄、銀鈴波、金鈴波、黒、
碁石、桜碁石、三色碁石、淡毛猩々、加比丹猩々、浅葱 等々
(赤笹種でも黒色ベース・キジ色ベース・淡赤ベースも有るし変異も多い)
浅葱ともなれば青味が残るダークブルーダン
・・・新しい羽色として純白色種も有る
英国と同じく、茶色をブラウンとせず赤なり猩々とする言い習わし
矮鶏・軍鶏・地鶏を守る愛鳥家からすればその愛する鳥の
首根っこをひっ捕まえて首毛を毟り取る毛鉤釣り師は仇かもしれない
それも大事に育てた老齢の白髪入ともなれば尚更・・・
単色の白・黒・茶で終わらず(そもそも単色は少数)
透けとか斑とか芯黒先黒とか胡麻とか絣とか
渓に合わせ対象魚に合わせ、自身の好みに合わせ
英式ドライフライハックルとも考えが近いし
毛鉤の蓑毛色の選択は今より広かったと感じる
勿論、O.E.Gに比べて云々とかの優劣では無く
それだけ昔から和式毛鉤の蓑毛には拘りが有ったのは事実
・・・
採卵用白色レグホンが鶏の代名詞になったのは最近の事
Whether Japanese people who introduced “tenkara” abroad are recognized in Japan just like overseas is a difficult problem
Whether or not those people have knowledge about “Kebari” is more difficult