March Brown Mayfly

March Brown  dry and wet flies
・・・March Brown Mayfly(三月の蜉蝣)

とてもポピュラーなフライパターンで有っても
様々なレシピとスタイルが有る
英国伝統ウェットフライから派生した英式ドライフライも有れば
クイルゴードン、アダムス、コーチマン、シルバーフォックス等と共に
米国式伝統ドライフライとしても名高い三月の蜉蝣のマーチブラウン
各国の違いは勿論、タイヤーによってもレシピは変わる
その中から比較的に新しいであろう伝統的なレシピとしての一例

ライゼンリング氏の発表されたフリンフにも
ソフトハックルパターンとして紹介されている
・・・それでも1942年・・・

March Brown Flymph

DSCF6756
March Brown Flymph

Pete Hidy style Emerging March Brow
Flymph・・・March Brown Soft-hackle

このレシピについては
正確を記するなら1971年とすべきかもしれない

Hook   Long shank mayfly, Size #12
Thread  Pearsall’s Gossamer silk, #19 hot orange
Hackle  Brown partridge
Tail whisks Brown partridge
Rib Gudebrod “D” rod winding thread
(sub for Primrose silk or gold wire)
Body Blend of hare’s poll (90%) and orange-brown wool (10%)
(spun in orange silk thread)

ロングシャンクのメイフライフック
出来れば太めのアップアイフックが望ましい
タグにゴッサマーシルク№19のホットオレンジを少し覗かせて
スレッドとは別のオレンジシルク糸を使い
兎の毛を撚り附けてボディを紡錘形に作り上げ
リブ巻きのグデブロD(太目)で締め上げる
フリンフの概念として
濡れたら透けるその各部位の素材感を活用するために
その指定されたレシピが存在する

オリジナルレシピともなればゴッサマーシルクに
リブ巻きのグデブロD(太目)のスレッドは廃番品

オリジナルレシピと共に渓流域での実釣用
March Brown Flymph 渓流域用

DSCF6755
March Brown Flymph 渓流域用

ドライフライと同じ様にフロントはブラウンパートリッジ
セカンドハックルとしてレッドハックルを軽く2~3巻き
・・・R.I.Rでもコーチマン・レッドでも・・・
毛鉤と同じく蓑毛の腰は流れに合わす

hare’s pollとは等・・・
ウサギのマスクと耳を含めて毛質に合わせ、5種類に分類しとか
アンダーファーを入れるか入れないかで議論したりとか
混ぜるウールの色塩梅も有るし、兎の面の色合いも多々有るし

Flymphオリジナルならそのhare’s pollとウール毛を
オレンジ色の絹糸に撚り付ける
リブ巻きはグデブロⅮ(廃番)のプリムローズ色
又はゴールドワイヤー
残された写真では太めのフラットティンセル版も有る
根本的な問題で
彼の地には名前其の物の「三月の茶色蜉蝣」が生息している
彼の地での、春先に羽化する90%以上は
細長い茶色の虫との見解もある

日本ではアカマダラ、トビイロカゲロウ等の蜉蝣から
春先に現れる茶色の川螻蛄(襀翅)・飛螻等迄含まれるのかもしれない
wet fliesのシルバーなりゴールドマーチブラウンともなれば
サイズによっては、ヒゲナガから小魚まで・・・

primrose プリムローズイエロー色
・・・和名 浅黄蘗(あさきはだ)
黄色でも無く、浅黄色でもない明るい黄色

FF釣法をされている方なら、知らない方はいないかもしれない
このマーチブラウンでも、突き詰めると話題は尽きない
英式ドライフライのリトル・マリヤットとの違いはともなれば・・・

DSCF5114
英式ドライフライ リトル・マリヤット

何度も出て参りますが・・・
「フライ・フィッシング」エドワード・グレイ(西園寺公一訳)から

自分の趣味については控えめであるべきだ。
どこでそれを語るにしても、語る喜びを大切な宝物のように扱い
いくら催促されても、全部をとことんまでさらけ出すべきではない

・・・その後の記述・・・

自分自身の鍵は使わない方がよい。
自分の趣味にたいする本当の楽しみの精神の証しは、
彼の大切な趣味の門口をあける
マスター・キイを持っているかどうかにあるのだ

DSCF6757
March Brown Flymph

並べてみたところでどちらもマーチブラウンのフリンフ版
大事な点は如何に自分の行く渓に合わせるかが密やかな愉しみ
・・・と気取ってはみても
低下凡夫の田舎者は何でも洗い浚い書き乱れます

自身の趣味を究めるならばその鍵を密やかな楽しみとする位は
良いのかもしれないけれどFF釣法自体が、釣り一般から離れすぎて
FF釣法自体が
密やかな愉しみになろうとは思いもしませんでしたから・・・(笑)

以下爺の戯言 —————————-

1942年は太平洋戦争の結末の大筋が決定した年です
大本営発表があくまでも国内を鼓舞する為だけの発表となった年でもあります
その様な時代背景の中、日本では「山女魚釣り」が発刊され
米国ではライゼリング氏(Leisenring)が
1941年にフリンフの概念を含む
「The Art of Tying the Wet Fly」を発刊されました
この両著者は同じく有名な方では有りますがその後の米国のFF釣法なり
日本の毛鉤釣りからは、互いにその系譜を絶たれたと思われます
米国においても「フリンフ」について少数のグループがそれを継承し
日本ではハス毛鉤は勿論ですが古式毛鉤について「幻」化され
実在した日光毛鉤のゴロチョウなり金胡麻・銀胡麻すら
有耶無耶とした説明にされてまいりました
過去の文献に前出ではありますが説明も写真も有りましたが
それすら有耶無耶とされてきたのが実状です
一例として最初期の毛鉤「蜂頭」すら、今迄は想像の産物でした
菜種針も同じく想像の域で単に黄毛とされ
それ以上の説明は有りませんでした
フリンフについても同様な事になっているのが悲しい事です
(米国FF釣法の方に米国発祥のフリンフを日本から説明する有様です)
フリンフは浮かぶフライとニンフを合わせた造語です
イマージャーの概念がまだ無い時代にそのイマージング状態を
フライの形に作り上げた物で羽化途中の気泡なり体内の煌めきを
濡れると透ける素材を生かして作り上げたフライです
同じく古式毛鉤でも様々な素材を使いその状態を形にしてきました
このフリンフなり毛鉤の本意を理解されず形だけで判断されてきた事は
互いに大きな損失を招いてきたと思わざる負えません

ご参考資料
Winter-TAFF-2018

オリジナルレシピについては
・・・こちら

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March Brown Mayfly” への9件のフィードバック

  1. フリンフに関しては私もこのブログで読むまで知りませんでした。ソフトハックルやイマージャーでかたずけていました。その国々、地方伝統のフライはまだまだ探せばゴロゴロ出てくるかもしれません。私の言うソフトハックルのパターンもロングシャンクのフックに巻くとまた違った効果が得られるかもしれません。エドワードグレイ公の本もまだ全部は読んでいないのですが、今年はグレイ公とは逆で、3年前からルアーよりフライに転向した同級生のためにさらけだせる所はすべてさらけだそうと思っています。話聞いてても釣れているようないないような会話で気になっていたのですが、本人から一緒に連れていってくれとの頼みがあったので、へたくそな私ですが、すべてをさらけ出してフライフィッシングの釣る楽しさの部分を共有できたらいいなと思っています。やっと見つけたいい川までさらけ出すので、後が大変ですが楽しさを共有するためならさらけ出すもありだと思っています。

    いいね

    1. おじゃまる様 コメントありがとうございます。
      海外からも、なんで日本から古式フリンフパターンが出てくるのかと驚かれていますから仕方がないかもしれませんね、歴史に埋もれた毛鉤なりフライはどこでも同じ状況の様です。渓を登れるのも後10年程でしょうから、残りの釣り人生を皆様の知識とご教授を頂きながら、お互いに楽しめたら良いのかなと思っています(笑)

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  2. L.R.H様 マーチブラウンのフリンフ版、拝見しました。ライゼリングさんのパターンが、こんなに美しいとは、知らなかったです。サーモンフライとは違う、生き物らしい生命感や躍動感がある美しさすね。
    日本でウサギの毛のパターンというと、岩井渓一郎さんのMSCのような、ズングリしたモジャモジャの印象で、そんなMSCフライにピンクや黄色の発泡スチロールのウキをつけて釣りをすると、なんだか胸を張って「フライフィッシングをやってるんだ」と言えない恥ずかしいような、後ろめたさがありましたが、このように美しくタイイングされていれば、ライゼリングさんもお喜びかと思います。ニンフというと、単なる川虫の餌の代用品と思われがちですが、本当に考えを重ねて作られると、それは新しい生き物のような気がします。
    雪解けとスギ花粉がおさまったら、いよいよシーズンですね。

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  3. flyukulele様 コメントありがとうございます。
    同時期に重なる1970年の日本のFF釣法黎明期にもう少し、オリジナル・フリンフに使われる透明感の有るハックルや素材の説明が有ったなら、今のFF釣法自体が違ったものになったのかもしれません。又、その当時の英式ドライフライから見たら良く浮かんで良く見える、米式ドライフライは「ピンクや黄色の発泡スチロールのウキ」並みの感覚だったかもしれませんから時代に合わせて変わってきたのを実感します。それでもオリジナル・フリンフは、今でも効果的なフライだと思います。

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  4. L.R.H様
    フリンフの記事非常に興味深く拝見致しました。使うシルクと獣毛の選択などで水中での気泡・煌めきを意図して作り出す。North Country FliesやアップストリームウェットのStuartの毛針とはその観点が違います。ライゼンリング氏の毛針の開発・発展とそれを残したヒディ(ハイディ?)氏の物語は互いの交流無しに日本の毛針釣り師に共有されていたというのも、日本の毛針釣りの発展が既に同じような発想を共有する段階であったという傍証であり、啓発されました。
    私はウェットフライでは近年Snipe and Purpleばかり使ってますが、次回はライゼンリング氏の毛針を試してみます。将来ゼンマイが入手出来ましたらそれも。。

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    1. budsek 様 コメントありがとうございます。
      米国のMr.スキューズと言われたライゼリング氏の貢献は残る各種資料からも良く判ります。ハイディ氏の息子さんもその志を継いでオリジナルの説明をされていますので、どこぞの「幻」と違い、今も正確に伝わっています(笑)
      英国、North Country 、Yorkshire 、Clyde Style は勿論でしょうが伊、西、仏等の各地の伝統的なフライは釣法と共に、今も伝統として守られているしそれを正確に伝えようとしている各国の方の活動は素晴らしい宝物だと思います。
      ゼンマイ綿なら5月の山に行けば、それこそ山の様に有りますから、御ついでの時にでもご連絡下さい。

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  5. L.R.H様 こんばんは。偶然、ヤフオクに、播州毛鉤の解説書を発見しました。
    竹下苔石さんという方の本です。
    yaiyaigayagayahisohiso という人の出品です。ちょっと値段が高いような気もしますが、なかなかの力作のようです。 

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    1. flyukulele様 コメントありがとうございます。
      「鮎毛バリ大図鑑」 平成7年(1995年)淡渓舎発刊 竹下苔石著作でしたらとんでもない掘り出し物です。5千を超える鮎毛鉤を網羅した初めての図鑑ですが、余りにも敷居が高すぎて私には買えません(笑)

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