コンドル・クイル ボディ材

CONDOR QUILL & Snecky limerick mayfly hooks

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コンドル・クイル CONDOR QUILL

昔からのドライフライのボディー材
・・・今ならグース・バイオット?
リブを立てるだけならどちらも変わりませんが
コンドルクイルとグース・バイオットの決定的な違い
・・・フィーリューの違いでは有りません

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コンドル・クイル CONDOR QUILL

勿論、コンドルクイルはプライマリー(風切り羽根)
・・・セカンダリーだと役不足?
リブが立つ以上の違いが蟲らしさを印象付けます
・・・脱色してシナモン色に染めています

通常で販売されているコンドルクイルはハゲワシですが
こちらは犀川で拾ったトンビの羽根です
・・・コンドルクイルSubの更にサブ・マテリアル(笑)

使う材料は

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コンドル・クイル CONDOR QUILL

フロントハックルはヘンフェザントのウイング・カバー
ティールダックはウォーリーウィングに使います

フロントハックルの組み合わせはここが肝心
セカンドハックル用にスペースを空けて

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フロントハックル

ヘッド作りでフロントハックルを〆込みます

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ハックルの組み合わせ

フロントハックルを少し長目にしています

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ハックルの組み合わせ

お行儀良く水面に浮かぶフライでは有りません
水面に張り付くようにしぶとく浮かび続けます
・・・ボサボサに見えますけど(笑)

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ハックルの組み合わせ

犀川本流用ドライフライの準備時期になって来ました
広い水面に浮かぶドライフライを
追い食いして迄、咥え込む虹やブラウンが堪りません
・・・それが丸々と太った4~50㎝ですから
丈夫なボディ材だからこそ太刀打ち出来ます
・・・使う鈎も丈夫さが命です
こんな空気抵抗の強いフライで遊ぶなら
トルクの有るシルクラインに太い竹竿が似合いです

今ともなればフローティングラインDT6の先に
ドライフライを結ぶことすらですが・・・(笑)

“Wye”の 11fにパーフェクト35/8か
セントジョージの33/4の組み合わせで遊びます

左側がゴールデンオリーブ染色のライトスペックルドバジャー
中央がハニーダン
右側がクーリー・ハックル
・・・ライト・ミディアム・ダークのバラエティー
Enjoying the different colors of “Hackle”

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コンドル・クイル ドライフライ

PARTRIDGE 
Snecky limerick mayfly hooks   code-CS32 #12

大雨警報がそろそろ出そうですから
畑仕事も一旦、お休みして水門管理で走り回ります(笑)

蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅲ 

蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅲ
・・・
詳しい説明とのことですが英語での説明には
語学力が足りませんので写真で説明します・・・

蓑毛で誘って胴で喰わす

ソフトハックルパターンでも無いし
ドライフライでも無いのが和式毛鉤の真骨頂
「フリンフ」(Flymph)の概念に似ているとも思う
こんな毛鉤の愉しみ方もあります・・・(笑)

蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ
・・・やぶ蚊髭の発展型?
古い英式ドライフライとの混合型?

銀座の針問屋「みす屋」の中村利吉氏が編纂された
・・・云々は毎回出て参りますので

先回同様にパートリッジの場合

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

・・・ブラウンのフロントハックルの場合

山鳥のウィングカバー・フェザーのフロントハックル

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

同じく山鳥のウィングカバー・フェザーのフロントハックル

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

色々な組み合わせで遊んでいます

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

以下爺の戯言 ——————————————

気温37℃、命に危険があるとする天気予報に
一歳になった「華」と山へ逃げました(笑)

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霊仙寺横のドッグラン

ここでも気温30℃ですから日差しの暑さを感じます

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霊仙寺横のドッグラン

盆明けの山は秋風が吹く・・・とは言えません(笑)

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一歳の「華」

それでも日陰の風は爽やかです

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一歳の「華」

酷暑 お見舞い申し上げます

帰り道の道路標示は夕方でも38℃
長野でも、たじろぐ気温を感じています

蓑毛二重巻き毛鉤

蓑毛二重巻き毛鉤
・・・ダブルハックル仕立て毛鉤

カディスやカディスピューパだけでなく
蜉蝣の場合の蓑毛二重巻き毛鉤
・・・勝手な思い込みですけど(笑)

和式毛鉤の定番 山鳥の尾毛

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山鳥の尾毛

胴を仕上げる前の下準備
先巻きに山繭、シルバーツイストワイヤーでリブ

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山鳥の尾毛 毛鉤

蓑毛はナチュラルダン
フロントハックルはゴールデンオリーブのパートリッジ

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蓑毛二重巻き毛鉤

浮かべても沈めても・・・

蓑毛二重巻き毛鉤
山女魚毛鉤「石楠花」パターン

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蓑毛二重巻き毛鉤の山女魚毛鉤「石楠花」

和式フリンフ版に思えてしまいます
蜉蝣の羽化途中?

蓑毛の荒巻=パーマーハックル・・・羽根質が要です
メッツハックルの様な硬めは魚の口から弾かれます
硬い以上に、和式毛鉤の蓑毛の羽根質については
雄鶏だからとか、雌鶏だから云々とは別次元です
和式毛鉤の蓑毛にも、先達の経験が詰っています

パーマーハックルの有り無しで釣果が変わります
有った方が良い場合と無い方が良い場合が有るので
ライズする魚を見ながら悩む楽しさは格別かも・・・(笑)

青白く光る蓑毛 Ⅱ

青白く光る蓑毛 Ⅱ
・・・ビーズ等の取り扱いに質問が有りました

Hook size and bead hole size hints
I’ll explain it with photos

鈎7号に合わせ
使っているビーズは「丸小」
・・・2~2.2㎜

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グラスビーズ「丸小」

ご参考に
TOHO グラスビーズ

各色とサイズが豊富です
金の場合は本金メッキを使っています

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グラスビーズ 各色

ビーズの抜け防止は・・・

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ビーズの抜け防止

餌針には「耳」が有りますからサイズが合えば抜けません

蛇口を付けて

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毛鉤の蛇口

グラスビーズ穴の内径に合わせてスレッドで調整します
・・・内径を合わせる事で丈夫になります

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ビーズ毛鉤の下拵え

フロントハックルに使うパートリッジ・フェザー

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通常のパートリッジ・フェザーは長いので調整します

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長いパートリッジの調整方法 1

パートリッジの長さに合わせて巻き止め位置を変えます

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長いパートリッジの調整方法 2

巻き止めてからヘッド側に向きを合わせます

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長いパートリッジの調整方法 3

全体的に均等にしても纏めても・・・(笑)

胴の下巻きを整えます

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長いパートリッジの調整方法 4

胴を仕上げて・・・
セカンドハックル用にスペースを空けています

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毛鉤の胴仕上

セカンドハックルを巻きます

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毛鉤のセカンドハックル

スレッドをヘッド側にして蓑毛全体を整えます

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ビーズ毛鉤

ハス毛鉤に使われる「やぶ蚊髭」又は「追い毛」と同じです
・・・贅沢に量を増やしましたけど(笑)

浮いても沈めても効果的な毛鉤です
クート又はヒーロン等でも・・・

蓑毛二重巻き毛鉤
・・・ダブルハックル仕立て毛鉤

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蓑毛二重巻き毛鉤

西洋毛鉤にも同様の「ハッチングザペネル」が有ります

鈎  純金鍍金 秋田袖 7号
胴  川鼠 ツイストワイヤーでタグ&リブ
蓑毛 スペックルドバジャー(芯黒先黒 斑入り)& 川鵜胸毛

・・・こちらはカディス又はカディスピューパ型です

青白く光る蓑毛

青白く光る蓑毛

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青白く光る蓑毛

各地で昔から聞いていた「青白く光る蓑毛」
フライならブルーダンと思えるけれど
在来の毛鉤ともなれば
そんなハイカラな言葉も無いし
フライはおろか、釣雑誌すら見ない
そんな毛鉤釣りの手練れから聞いた言葉
「魚に違和感を与えず毛鉤が良く見える」
・・・毛鉤が浮いても沈んでも良く見える
軍鶏の毛色なら「浅葱色」
同じく「銀鈴波」ならダングリズリー?

憧れの蓑毛として
西洋毛鉤の「ブルーダン」に合わせてみました

ダブルハックル仕立て
・・・グレーパートリッジ添え

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ダブルハックル仕立て

昔の西洋毛鉤でも行われていたダブルハックル仕立て

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ダブルハックル仕立て毛鉤

ブラウンパートリッジの西洋毛鉤なら・・・

胴はアオサギの羽根・・・パウダー・ブルーダン

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ドライフライでもウェットフライでも無く
巷で言われ出した
「雄鶏毛鉤」や「雌鶏毛鉤」なんて単純な物でも無い
それが和式毛鉤の真骨頂と感じています

グレーパートリッジの代わりに川鵜の胸毛を使うと
単純にソフトハックルパターンとは言い表せない毛鉤に・・・(笑)

以下爺の戯言 —————————-

「魚に違和感を与えず毛鉤が良く見える」
この言葉にはもう一つの意味がある
毛鉤釣りはあくまでも「毛鉤は自然に流す」
「誘い云々」については聞いた事が無い
一部で使われた本流用逆さ毛鉤なら
大型を使い水筋を見極めて誘いもするが
一般的な毛鉤釣りなら
毛鉤に反応する魚を目で確かめながら釣り上げる
トバシ糸は勿論、針素すら水面につけず
毛鉤だけ浮かして自然に流すその楽しさ
魚が毛鉤を咥えれば針素の弱さを庇う為
敢えて送り込みをするのが昔の毛鉤釣り
今の針素の強さに胡坐をかくのが現代テンカラ
針素だけでなくトバシ糸まで水面にべったり漬けて
その実、「0.2秒の早合わせ」なんてことは
昔の弱い針素では思いもつかない別世界
毛鉤は「その時期に飛ぶ蟲に合わせる」
自然に流す毛鉤には敢えて誘う必要も無いし
毛鉤が魚の好みに合えばゆっくりと咥える
大事な点は流す水筋とポイントの見極め
活性が高ければ毛鉤を濡らすことなく魚を掛ける
「空中殺法」なんて言葉も・・・(笑)
それが一番楽しい「誘い」かもしれませんが

和式毛鉤 ソフトハックルパターン

和式毛鉤
・・・ソフトハックルパターン

「両国」

花入 山繭(朱)
先巻 黒フェザー 金ネジ
中巻 山繭 一巻
元巻 黒フェザー
蓑毛 油毛

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「両国」

「渓谷」

先巻 トンビハール
元巻 孔雀
蓑毛 黒毛

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「渓谷」

「流星」

先巻 シルクフロス黄 シルクスレッド黒 荒巻
元巻 孔雀
蓑毛 茶毛

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「流星」

「黒染」

花入 山繭 朱
先巻 フェザー黒 シルクフロス赤
元巻 フェザー黒
蓑毛 油毛

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「黒染」

「激流」

花入 山繭 朱
胴巻 孔雀
蓑毛 茶毛

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「激流」

「魚住」

花入 山繭 朱
胴巻 孔雀 シルクフロス赤 荒巻
蓑毛 黒毛

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「魚住」

「初花」

胴巻 シルクフロス赤 孔雀 荒巻
元巻 孔雀
蓑毛 茶毛

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「初花」

以下爺の戯言 ——————————-

魚は色を見分けられないから色は重要で無いとか
単焦点レンズの目だから形もおぼろげとか
だから誘いが大事なテンカラには
何でも良いとか、どんな毛鉤でも釣れると
簡単に説明されているのが「テンカラ毛鉤」
その時に引き合いに出されるのが西洋毛鉤
テンカラ毛鉤と違い、パターンが決まっていても
巻く人によって様々だから同じ毛鉤では無いとしたり
果ては、毛鉤を巻く愉しみは理解できるけれど、とまで・・・(笑)

まずは「誘い」ついて・・・

本来、違和感を与えず、自然のままに流すのが基本
「自然に流す」には、何処に渓魚が潜み
どの角度で流れる餌を見ているかを理解した
作られた「ナチュラルドリフト」も含まれる
敢えて「誘い」を説明するなら
水流と筋を見分けて
流れより早く、遅くと強弱を付ける程度が「誘い」
ヒゲナガの時期なら水面を叩き
盛夏なら落ち込みの白泡の上を引くのも「誘い」
それすらその時期に現れる蟲の動きに似せたもの
テンカラ毛鉤は「誘い」が大事とする程には
各種ルアーと比べてテンカラ毛鉤にアピール力は無い
西洋毛鉤には、ルアーと称される毛鉤も有るが
テンカラに使われる毛鉤にそのボリュームは無い

毛鉤の種類の多さについて
・・・時期に合わせ、釣れる毛鉤も有れば釣れない毛鉤も有る

先ずは「サイズ」と流す「ステージ」の違い
違和感なく渓魚の口を捕えるには蟲に合わせた色目も大事
よく聞く、コントラストを付ける為には黒毛鉤が一番とは・・・(笑)
「蓑毛で誘い、胴で喰わす」
何故、先人が蓑毛の質と色目に拘ったのかが物語る

引き合いに出されるパターン化された西洋毛鉤
同じパターンでも釣れるフライも有れば釣れないフライも有る
伝統なり伝承された西洋毛鉤も和式毛鉤も同じ事
「伝承・伝統の何故が判れば理解できる」
テンカラ師が宣う「コントラストが大事云々」等とは別物

渓の水量、水色、取り巻く環境に合わせて
各地にはその地域独特の定番毛鉤の存在が有る
茶毛・油毛・黒毛だけでなく芯黒先黒に定番の斑入り
地域に合わせた釣れる毛鉤の必須条件
流れの激しい源流域に山女魚が好む渓流域
そんな流れの強弱に合わせて蓑毛の質を合わせる
「蓑毛の腰は水流に合す」

和式毛鉤も西洋毛鉤も同じく自然のままに景色に溶け込み
違和感を与えずに渓魚の口を捕えるのが毛鉤釣りの真骨頂
「渓魚は0.2秒の早合わせに限る」等とは次元が違う
立ち位置、流す水筋に注意を払い、その時期に合わせた毛鉤なら
渓魚はゆっくりと自然のままに「作られた毛鉤」を口にする
・・・そんな渓魚の姿を愛でるのが本来の「毛鉤釣り」

和式毛鉤と西洋毛鉤の違いは感性の違い
対象魚が違うが
「鮎毛鉤」と「サモンフライ」の造りと考え方は
毛鉤の生い立ちからして案外と同じに感じてしまう(笑)

この頃、海外の方の和式毛鉤への理解の変わり方を感じる
テール・タグ・リブ・ウィング等が無く
「単純な物が和式毛鉤で有る」とする定番説明が変わってきた
昔なら「和式毛鉤にドライフライは無い」とも言われていた
「逆さ毛鉤は日本各地で昔から使われてきた」とする事も無い
「職漁師毛鉤」の様な毛鉤がテンカラ毛鉤の元祖とする事も無い
彼の地の「テンカラ純粋主義者」が和式毛鉤を定義付ける事も無い
今は逆輸入された”Tenkara-Kebari”を見る方々が居るだけ・・・(笑)

ご参考に

https://discourse.10colorstenkara.com/t/barbless-hook-kebari/1261/6

・・・十人十色の哀しさすら感じてしまう