灰色の毛鉤・・・青紫・赤紫 Ⅰ

今回は病気持ち特有の与太話ですので只々、ご笑覧いただけますようお願い申し上げます

気温10℃の翌日に大雪警報発令、釣場のお山は50㎝を超える積雪

早春らしい移り変わりの中でも庭の蠟梅は時期を終え・・・

花桃は少しづつ花期を迎えようとしています

早春を告げる福寿草も花芽を伸ばし始めました

そんな姿を愛でながら・・・頭の中は青紫?赤紫?堪りません(笑)

咲き始めた花桃の花に、早くも黄色味の強い日本蜜蜂が羽音を発てておりました

気温が15℃に成らないと、例え気温が15℃になっても時期が来ないと飛び出さない西洋蜜蜂に、補充の蜜を用意しながら・・・脱線しました(笑)

あくまでも仮定として、方向づけとしての話ですが、早期は青紫、その後セッジも含めて、赤紫色の虫が増えてくるのではと感じています・・・勿論のこと、人間の眼でみた色ではありません

水中での蛍光色は黒色に見える鉛錘に比べて異物と感じ取られない光学迷彩かもとか?、動くことによりそのシグナルは却って集魚効果が在るのではとか?・・・ならば、その使われる錘をワカサギ釣りに使われる集魚板の様にキラキラにしたらどうなるのか? 等々それはもう支離滅裂、空想の世界に逝きそうになりました

虫がわざわざ目立つために青紫とか赤紫に成るわけでなく水底に居る魚の眼を欺く為と考えれば、水面に降り注ぐ陽射しと、季節の変化に合わせた光学迷彩色を身に纏うのかなと・・・

青い空に溶け込む青紫に、木々が生い茂ると霞む赤紫・・・

光学迷彩は動かなければほぼ見えませんが、動けば動く程、割れた鏡の様に乱反射して、その存在を露呈します

・・・環境に追従する優れた光学迷彩は。。。脱線しだしました(笑)

茶飲み話の一つとして・・・

洋式毛鉤のハックルは飛翔する為の羽根なのか?対して和毛鉤の蓑毛は足なのか?という疑問が有ります

鮎毛鉤に薄く巻かれた蓑毛の本数は6本と、何故?と聞いたら「虫の足は六本です」と即答を頂き、なお一層、混沌の世界に・・・

本来、食性が変わる鮎ですから虫を喰わない筈、それがですよ友釣りの方々が帰った後、山女魚用の毛鉤に喰いつくのです・・・早朝も同じと地元の毛釣りの方に教わり、認識を新たにしました。その方は続けて、家で売っているオトリ鮎は毛で釣るから生きが好いと自慢話が・・・(笑)

岩魚も山女魚もでしたが、ムッとした夏の夕刻、虫が湧くと申しますか、そんな夕刻から月明かりしかない暗い中、それこそ毛鉤の形も尚更、色も判らない中、水面を強く叩いて引くだけで・・・気狂いの世界でした

相反する話でしたけど、英国古典のフライが厳格に使う素材を定めているのは、それもこの時期はこれでなければならない、とするのは人間の眼に感知できない色の組み合わせが其処に在るのではと、感じてしまいます

セッジが飛び始めたから釣りシーズンは終わりと竿を片付けて一言、「セッジが出れば誰でも釣れる」

・・・言ってみたいなそんな言葉(笑)

(存在感と浮くシルエットで魚を誘うウェスタンドライフライも有りますもの)

ハックルに拘るのも、その艶やかな光のシグナルが魚の眼にも魅惑として感じているのかなと・・・

各地の毛釣りの爺様方の共通認識に「青白く光る蓑毛が一番」と聞いていたのと何やら符合する様な気がします、でも続けて言われたのが「魚も誘うし毛鉤も良く見える」・・・(笑)

取り留めも無く、乱文乱筆ご無礼いたしました

フルドレス・フェザーウィングサモンフライを見ていると、もしかしたら始祖鳥も翼竜も煌びやかな羽根を身に纏い雌に向かって求愛行動、其の金属光沢であろう羽根を使ったら等と感じてしまう病気持ちですから申し訳ございません

低下凡夫の毛鉤 Ⅱ

カテゴリー分類に入らない只の戯言ですから・・・

善光寺の建立に当たる基本的な考え方は「低下凡夫に開かれた寺」・・・女人禁制がまかり通る時代に分け隔てなく、宗教を問わず全てを受け入れる為に開かれた寺院としてを起原とするをそのまま頂いて毛鉤釣りの毛鉤は本来そんなものではなかったのかと感じております

地方で地域性豊かに作られてきた和式毛鉤にとっても同じ事、地域に根付いた毛鉤は本来、「低下凡夫の毛鉤」の意が信条、そこから派生したテンカラ毛鉤も本来は同じ位置づけのはずでしょうし

和式毛鉤にドライフライと同様の乾毛鉤も有ればストリーマーと同様の毛鉤も有るし和式毛鉤の祖を京毛鉤に求めるならタグ(花入)も有ればリブ(ネジ巻き)も有るしサモンフライに見られるホーン(追い毛又は薮蚊毛)も有る・・・そんなことを解説した物を見た事も無いのですが

和式毛鉤を調べれば調べる程、独自進化なり、自然発生的な意味合いよりも西洋毛鉤との融合や影響を受けてきた事が中村利吉氏の例を挙げずとも感じる(世界初の毛鉤が文献に現われたマケドニアの時代よりは近世ですけど)

話の矛先がずれます・・・

和式毛鉤のもう一つの禁じ事項として殺生を許された階層の存在(関西方面での「サンガ」の存在も含む)対するのは殺生を禁じた仏教を治世の道具として使ったのが、公家社会に対する武家政権の隆盛

平安時代にお公家様が愉しまれた京毛鉤による遊びの毛鉤釣りが一旦は途絶えた後、治世の道具であった仏教思想が武家社会を脅かす程に強権となると仏教思想そのものを打ち消す方向づけで庶民が釣りを愉しめるようになるのが江戸時代中期以降・・・遊戯としての釣りから庶民による、釣果によって腕を競う時代の到来

反面、地方には未だに殺生を禁じる意識が根強く、渓魚に対しては尚更に、殺生を禁じた伝承話が各地に残る・・・山間地のタンパク質確保の為に云々で渓魚を獲っていた等と、後のテンカラ解説で出てくるのは田舎に対する都会人の戯言に近いかもしれません

利用はされていたにせよ渓魚はタンパク質云々よりは病人や産前産後の滋養強壮の為の薬代わりの位置付けとされ乱獲は禁じられていました

毛鉤の話に戻ればテンカラ毛鉤に対して疎まれやすい、ややもすれば存在そのものをテンカラマスターからは否定されやすい、京毛鉤の伝統を根底に脈々と続く「ハス毛鉤」は和式毛鉤のタイムマシンそのものと感じます・・・

世界列強から日本を守るために行ったとされる江戸幕府による鎖国政策自体もその当時、「鎖国」という概念自体が有ったのか毛鉤から見ると不思議な話で、収益が高く利権が絡む貿易の窓口を個々の藩にではなく管理しやすく集約するための方策ではなかったのかと・・・実際に世界各地の釣針やそのマテリアルともなる羽毛や鎧兜にも使われた獣毛を含めて、ポルトガルなりオランダから大量に輸入された記述が残ります・・・明治政権の輸入による勘定元が下関に集約されたのにも似ている気もします(笑)

和式毛鉤と言われるそのものは元々、古来から西洋毛鉤との融合を計って来たのではと、そこから地域に合わせ使い手に合わせ改良されてきたのではと・・・感じます

テンカラ解説で神話の様に言われる孤高の職漁師が使ったとされる、職漁師毛鉤では有りますが使っていた本人なりそれを受け継いだ方の話は後の解説が余りにも脚色が多過ぎて鼻白むとも・・・(笑)

手前勝手な思い込みでは有りますが毛鉤から見た日本史・・・とても偏った見方です

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只今、収穫シーズンを迎え毛鉤を巻けません(手が震えます)のでお茶飲み話程度の戯言が続きます

区画整理事業で作られた田圃ですが人力では到底無理が有ります、手作業なら20m程度が精々ですけど200mともなりますと別世界です・・・広いと言われる中国でも農業機械(マメトラ程度でも)が一軒ごとには無いので一軒の農家保有面積は手作業のみで完結できる1ムーが基準、単位を判り易くすれば6アール程度(中国の東北地方で1ha程)その集合体が中国農業です、だからこそ今でも農民は云々ですけどその方達と一緒に田畑で汗を流す日本からの指導員は珍しいので現地ではすぐ噂になる程でした、国策として温室栽培の先進国であるオランダ、ドイツから直接指導を受けている国営農場も多々有りますがテーマパークの様なもので・・・でも日本以上に最先端技術を10年で一気に、それも安価に成し遂げてはいます

自給率云々で言われるエネルギー換算値では畜産が盛んでない日本ですから低いですけど、実際の有効な耕作適地農地面積は日本の方が中国より広いとご存知ない方が多いです・・・漠然としたイメージとは違い過ぎるのが、和式毛鉤と同じに感じています

そんな農繁期では有りますけど檻の中で5年間、繁殖犬として生かされ、保護団体から来たそんな犬の為なら時間を作ってでも・・・豊田村のドックラン

走り慣れていないので足がもつれますけど・・・

足の短さでお腹を擦る草地でも元気に跳ね回っています

走り回って疲れると・・・

先住犬を押しのけても甘えてきます

来てから一カ月半ですがやっとお腹を出して甘えてくれるようになりました・・・(甘え方すら知らない犬が居る事自体、私には未だに理解が出来ないのですけど)

それに犬と人間は「主従関係」が有るからこそ狼が犬となったと説明されていますが仔犬の時から育てていれば例えどんな飼主でも懐かなければ生きていけないので服従はするでしょうがそれは餌を貰えると言う最低限度の信頼関係だと思います

拙ブログでも紹介させて頂いた二匹のイングリッシュセッターは成犬で来ましたから初めて連れ帰る時には暴れましたし噛みました(大事にされていなかった所為も有りますけど)、どちらも大型犬ですから本気で噛んだら指の一本位なら簡単に噛み千切るでしょうし、こちらが驚いて手を引けば犬歯の鋭さで引き裂かれるでしょうけど犬も此方の反応を見ていますから噛まれたままの手を犬の口の中に押し込むと驚いて口を開けます

確りと犬歯の穴が手の平に残りますけど案外と血は出ないもんです、もちろんですがどんな犬でもではなくこちらも犬の目の動きと反応を観察してこの子なら大丈夫と信じられるからですけど・・・(笑)

サクラは雌犬でしたし今までに出逢ったことが無い程の頭の良さが有りましたから呼べば来るぐらいはすぐに対応してくれましたけど本当の信頼関係を築くのには却って手間取りました

初めて渓流に同行した時に慣れない滑る岩で肉球を切り動けなくなってしまいそれでも附いて来ようとしておりましたので釣りを諦め偶々45ℓザックだったので中身を林の影に置いてその中にサクラを入れたら誂えたように頭だけ出る状態、首筋にサクラの息を感じながら帰途に就いたのですが徐々に鼻先を近づけて申し訳なさそうに少しづつ首筋を舐めだして、又それが此方にすれば愛おしくて・・・その後は愛犬ではなく愛人サクラと他人には呼ばれるほどにべったり(笑)

その後に来た雄犬のマルにすればサクラという先住犬もいるし御飯もくれるし散歩にも行けるしと一週間もすれば太い尻尾をブンブンと振り回していましたがそれでも愛情表現でぶつかってくる強さは次第に強まりました(笑)

躾云々も有りますが山に入ればお互いに仲間ですから「アイコンタクト」が自然に伴いますし出来なければ山に連れてもいけませんけど今となれば例え猟犬でもリード無しでと怒られるのでしょう

福島の一部では条例が無いらしいですけど案外と日本は犬の自由度が足りない気がします・・・愛犬家の皆様にはお叱りを受けるでしょうし犬が嫌いな方にすれば尚更でしょうけど・・・

リード無しなら保健所の指導なり取り締まりは簡単でしょうけどならば、1m足らずのリードに繋がれたまま、屋根も無く床はコンクリートだけで3年間過ごしたマルは保健所の指導では助からなかったと思いますし動物愛護法なんて形だけ、それでもニュースに成る様になっただけ少しは変わったのかもしれませんが、犬としての尊厳をどう守るかなんてことまで考え出したら・・・

まったくフライや毛鉤と逸脱過ぎましたが車で1時間も有れば着ける松本市で1000頭(ニュースでは)の飼育崩壊がつい最近発覚したばかり、今流行りの小型犬でも1000頭ともなれば・・・状態の良い犬は発覚前に移送されていたらしいし公になれたのも地元の動物病院の告発より芸能人からの告発が決定打になったらしいし噂はその前からだし告発後の対応も遅いし動物愛護週間も終わったばかりだしと気持ちが散れじれで収集がつきません・・・今居る犬達を大事にするしかないのですけど主義主張が強すぎて失礼いたしました

アイリッシュセッター ハンティングブーツ

アイリッシュセッター ・ブーツとなればトラクションソール、別名クレープ・ソールの6インチワークブーツが有名ですけど・・・

泥土での詰り防止のボブ・ソールが好みです

豪雨警報に土砂崩落警報が相次いで出されるこの時期は秋冬に使った道具の清掃やらリペア補修やらには最適なシーズン到来でも有ります・・・シューグリースも良く伸びます

左と真ん中はレッドウィングの表記が無い1990年代、右がレッドウィング表記が復活した2000年代のIrish Setter

山菜採りからキノコのシーズンには欠かせませんし、雪が舞う11月の菊芋掘りや、冬季の果樹剪定作業にと、出番は多いです

自分自身の歳からすれば赤いちゃんちゃんこならぬ、遭難防止にも役立つホットオレンジのベストの方が、お似合いなのでしょうけどダックカモは好きです・・・好みが90年代で、止まっているのかもしれません(笑)

使われている素材の革が違うとかよりも変わったのは靴の製作方法が2000年以降、大幅に変わったのがその理由かもしれません

20年以上前の靴ですし接着剤だけで靴底を付けてあるのですから仕方が無いのですけど、靴底用の接着剤だけで手軽に直せるのも良い点と思えば・・・(笑)

修理後・・・

試験を兼ねて山歩き、大丈夫なのですが些か信頼感に難が有ります

履いた感じは地下足袋の様に軽くて自在に足首が動かせますから薮の中で動き回る山菜採りやらキノコ採りには良いのですが、いざ足を守る身体を守るとなった時に信頼感が有るかと思うと軽い造りよりも小羽が確りした昔乍らの製法がやっぱり好きです

接着剤の進化で不要かもしれませんがやっぱり小羽が有って鋲が打てて、それがダブルなら・・・

貴重なカヌーモックまで再現した復刻版

お宝のデッドストック品・・・でも30年程前の品(2000年頃)

アイリッシュセッター50周年記念モデル(復刻版)

ブーツは好きですけど道具としてですから余り知りませんが当時のカタログではとんでもなく高価で驚いた事だけは覚えています・・・(笑)

ノルウェージャン製法なのかグッドイヤーウェルト製法なのかの違いは判りませんが確りとした縫目が堪りません(笑)

オリジナルソールそのまま・・・

ビブラムソールのアイリュッシュセッター印入り・・・足音を消すのがクレープソールの長所です、このガムライトソールは少しだけ硬めのクレープソールのようなもの

シャフト部分にも・・・

こちらはインシュレーションが入っていませんので春の山菜採りに最適です・・・足音を消す必要は有りませんけどね・・・(笑)

釣りのブログですから・・・

様々なウェーディング・シューズを使い潰して残った物

スッタッド付きとフェルトのダナー・ウェーディングシューズ二種

所々、補修しながら今も使っています・・・使われている皮革の丈夫さは針を通してみると良く判ります

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日々の作業から(川中島白鳳・川中島白桃・川中島黄桃等、桃の袋掛けも終わりました)・・・

極早生の桃です・・・出荷目的ではありませんから樹で充分に完熟させます

他の種類の桃なら、摘果するような小さなサイズですけれど甘みも充分、香りも高いです

桃畑の中で自然交配した桃の枝変わりを実生から育ててみました、これ以外にも10月末から11月に収穫期を迎える桃とか、変わり種の育成が短期に愉しめるのも桃の面白い点・・・諺の「桃栗三年柿八年」を実感します(笑)

農作業、時々山行き・・・(笑)

朝5時 サクランボ収穫(紅秀峰)

暑くなったので7時に切り上げて・・・涼しい山に逃げます

山には残雪が残りますがフジの花も所々に咲き出して毛鉤のシーズン到来

今はこの奥に旬が有ります・・・(笑)

根曲りのタケノコ

小さな川を渡る度、岩魚達が逃げまどいますが今日の目当てはタケノコ

小さな花束を愛でて・・・

昼過ぎには・・・

明日の田植え準備で苗を各田圃に運びます、田植え作業も後半戦ですから釣り開始も、もうすぐ

キヌヒカリ、コシヒカリ、風さやか、ヒトメボレ、秋田小町にモチ米・・・苗を見ても区別は付け辛いです

華も山が好きなのかも ———————-

確か、アナグマ用の猟犬が元とは聞いていますがハンタージャケットに似合いそうではありません

ダックカモにも、似合いません・・・(笑)

伸び伸びとしてはいますけどね

山の匂いにご満悦

釣りには連れて行けませんけど・・・

伝統的な手道具について

伝統的な手道具について

囲炉裏と火鉢と炬燵に七輪と竃の生活・・・完全な番外編です

仕事と生活で数多くの打ち刃物を使っていますが洋斧と和斧に絡み、この頃気に成る事が多々有りまして

打ち刃物・・・

打ち刃物

薪割り用に洋斧も増えて、今でも風呂は薪で焚いています

薪割りに使う斧について薪ストーブ屋さんの各ブログを拝見すると古来から針葉樹を薪に使用しそれに特化したのが和斧であるとした話が数多く見受けられます

各地で斧の名称は違いが有りますとしながら伐採用や根切り用の斧を薪割り用と説明される方が多いのも気になりますしそれ以上に「斫り用」迄・・・

和毛鉤の話にも似た商業ベースの胡散臭さが其処にも有りました

何処かで示し合わせたように共通した説明も不思議です

そもそもクヌギやコナラ等の雑木の枝が主力では無かったのかと・・・

そもそも幹を伐るよりは枝を利用した方が生産性も高く管理も容易・・・

建築資材となる様な針葉樹を玉切りにしてそれを和斧で薪作り?

・・・そんな贅沢は出来なかった

長野市辺りの平場でも竈の煮炊き用に近辺の山に財産区を持ち柴刈りやら、炭焼き職人に財産区内の雑木管理(伐採)を兼ねて委ねたりと薪割りを各戸で行える程の針葉樹生産は近年の林野庁管轄の植林計画の賜物のはず・・・

結果的に良かったのか悪かったのかはさておきます

我が家でも1960年代迄は竈でご飯を炊いていましたし、風呂は豆殻で焚き付けて桑の枝、後年は林檎の剪定枝を主に使っておりました

豆殻と言っても大豆を収穫した残りですから小枝程も有り、火力はそれ以上有ります

広葉樹と違い針葉樹はヤニも多く燃やせば煙に煤でそれこそ油地獄ですからその点でも出来れば針葉樹は避けたいところですし常用ともなれば煙突掃除が頻繁になり過ぎてそれこそ大変な目に合います・・・

そもそもストーブが使われた時代と和斧の時代は違い過ぎます

それよりも日本は薪の文化よりは炭の文化ではと思います

本来は「囲炉裏と火鉢と炬燵に七輪と竃」です

囲炉裏と今風枠付き火鉢の違いを説明せず十把一絡げの商業ベースに悪意すら感じてしまうのと同じです

同じく洋斧と和斧についても不思議な説明が・・・(笑)

結局のところ、実生活で使わずに本からの知識だけで田舎暮らしを解説するから何処も似た様な説明と使う道具名すら十把一絡げの商業ベースは古式だとか伝統毛鉤の説明と類似して気持ち悪さすら感じてしまいます

玉切りにされた素直な素性の販売用なら針葉樹でも広葉樹でも和斧でも洋斧でも不便無く自在に割れます・・・(笑)

捩じれに枝や瘤が有るからこそ製材に廻せず薪や炭に利用されていたもの

流行りに乗じた一律の情報は同調圧力も伴って昔の生活すら捻じ曲げます

同じく斧よりも実用品の「鉈」解説も不思議な話が・・・

そこには斧と鉈の違いも判らない笑い話も豊富です

一般的に「登り鎌」とか「鉈鎌」と呼ばれるもの

・・・登り鎌

登り鎌

枝打ち用と解説されやすいですがあくまでも鎌の強化版

登り鎌

植林された木々を守るため纏いつく蔦蔓を切り下草を払う物

此の頃は「ヘクソカズラ」とか「カラスウリ」に「アレチウリ」等の名前からして雑草らしい蔓性植物が増えだしたお陰で無くてはならない物になりました

混同されるのが「ツル切り鉈」又は「ウナギ鉈」・・・こちらは本来の薮払いに近い

・・・石付き鉈 両刃

石付き鉈(両刃)

伐採されて地面に落とした大枝から小枝を払い拵える物

石付き鉈

薄刃で両刃と厚刃で片刃が有り各々の使用法が違うし好みも有りますが下枝打ちなら越前型のカーブした片刃の方が使い易く、仕上りも綺麗と思います

・・・越前型 海老鉈 片刃(大中小)

海老鉈 (大中小)

裏面・・・片刃

海老鉈(大中小)

先端の石付きの形にも地方色が有ります

・・・一般的な「片刃鉈」と「両刃鉈」

両刃と片刃

素早く拵えるには両刃が適していますが鋭さでは片刃、石付きも刃の保護は勿論ですがそこを使って、切った小枝を片付けるのに意外と重宝します

一般的に越前型は厚みが有り重く土佐型は薄刃で軽量

・・・小径薪割り用鉈

小径薪割り用鉈

木口に当てて別の材で刃の背中を叩き、割る

・・・二丁差し

二丁差し

鋸と鉈のセット

二丁差し

・・・手斧

手斧

刃の頭に三本線と四本線の刻みが有り三本は「御神酒」四本は「地・水・火・風」を表す

櫃は台形の「信州型」、細引きを使った「刃沓」は自作

手斧 信州型櫃

柄と刃の接合部「櫃」にも地方色が有ります

「刃沓」  手斧

・・・今は斧で伐採しないので「お守り」代わり

四隅に塩、日が出る前に根元にお酒とか地域色よりは個々のやり方?

自宅の木は自身で伐採せずに他人にお願いするとか

庭の古木には尚更、感謝を込めてとか・・・

縁起なのか厄払いなのかと解釈も様々・・・

ハスクバーナの斧、スウェーデン鋼の塊、四種

ハスクバーナの斧、スウェーデン鋼の塊、四種

揃えて見たものの使うのは「薪割り用」の二種だけ

ハスクバーナの斧、スウェーデン鋼の塊、四種

万能型は却って使えないし手斧なら和斧の方が使い勝手が良いし

和斧での巻き割りは垂直に立てた木口に振り下ろすよりも横に寝かせた幹に打ち込んだ方が仕事が早いかと・・・

・・・斧頭の重さで楔の様に割るのが洋斧で柄長の長さを利用して打ち刃物独特の切れ味で切り裂くのが和斧の真骨頂かと思います

販売されている素性の良い真っ直ぐな薪用玉切りならどの様にしても・・・(笑)

新月伐採ならいざ知らず水を含んだ槐の大木ともなればチェーンソーの刃の動きに合わせ水が迸るし、玉切りにした小口はゴムタイヤの様に斧を弾きます

方や林檎の40年生ともなれば太さもさることながら柔らかい材質が打ち込んだ斧を咥えて離しませんから却って乾燥させた方が割れます

割るには伐採直後が良いとか二・三時間後が一番とかの解説も聞きますが目廻りとか芯割れが有ってもなかなか難しいのが自然木の薪割りです・・・(笑)

伐採用和斧にも広葉樹用に針葉樹用と使い分けていましたし柄についても真っ直ぐとされやすいですが意外と打圧を軽減するための工夫は・・・(笑)

いずれにしても流行りに乗った実生活を伴わない商業ベースの情報はコピペされたように一律過ぎるのも不思議な話ですし斧よりは大鋸が伐採には最適

林檎農家ですからこの程度の手道具ですが林業家ともなれば納屋には手道具がそれこそ目一杯詰め込まれています(笑)

付記

ウェストベルトに付けるロッドホルダー兼プライヤーホルダーがこの手道具の持ち運びに便利です

ロッドホルダー兼プライヤーホルダー

・・・本来の釣りのブログに近づける為の一つの策です(笑)

以下爺の戯言 —————————————————–

手道具としての鉈の数々は有れど、作業が有ってこその様々な形

定番なら片刃の厚めで刃長が165㎜程度もあればそれこそ万能型

薄刃も有れば厚みは有ってもザグリの様な大型の「樋」を持つ軽量型に本来の厚みそのままな無骨其の物の鉈も必要に応じて有る・・・手軽さよりも却って重さは切れ味に役立つ

昔の鉈や斧に鉞がコレクション化しそれに応じて形だけ真似た物や本来の名前を客受けが良い様に狩猟型○○鉈としているようなメーカー・・・(笑)

各地域に根付いた野鍛冶の打ち刃物は形も違えば刃の付け角度に柄とのバランスまでその地域の仕事に合わせ使う人に合わせ残って来たもの

農作業の手道具である「鎌」とか「鍬」とかは鉈以上に千差万別では有るけれどそれもその土地の土に合わせ使い手に合わせ仕事に合わせた物・・・

商業ベースの伝統毛鉤にも似てそれが本来の機能を持っているのかとか何故その名称をわざわざ付けるのかとか、違和感を感じてしまう事が多くなったと思う

素材からしても、鋼として使われる安来鋼の「青紙」や「白紙」であっても打ち手に応じて切れ味と持ちに研ぎ味まで違う(優秀な鋼材過ぎて作り手云々では無いのが寂しい処ですけどね)

手道具としての打ち刃物を見ているとどうしても今の「和式毛鉤」の有様と重なって見えてしまうようで・・・

「鉈」も使い手に合わせ、仕事に合わせ、対象物に合わせ様々な形が各地域に根付いた様に、地域に伝わる「和式毛鉤」も形だけでは・・・(笑)

チェンソーも仕事に応じて・・・スチール四種

スチール チェンソー

バーの長さが35~50㎝で5㎝刻みの四種

スチール 四種

一番古い STIHL 011AVT( 40.8cc)4.3㎏(トップハンドル)は木の上での取り回しが長所

お手軽さならSTIHL MS211CーBE(35.2cc)4.3㎏ スターター・ロープも軽いしソーチェーンの張り調整も楽なのでホントにノコギリ代わり

一日中、チェンソーを使うならSTIHL MS260(50.2㏄)4.9㎏ 45cmのバーでも軽い 

太い立木ならSTIHL MS390(64.1cc)5.9kgの出番、50㎝のバーと大排気量のトルクが助かるけれど、一日中使うには重すぎます

特殊工具が無ければ整備もままならない最新型はプロ専用でしょうが昔乍らのキャブ式なら手軽にメンテナンス作業も出来るし使い勝手も却って安心

趣味半分に道具道楽半分の果樹園作業では有りますがMS211C以外はどれも原付バイク並みのエンジン付き刃物を振り回すのですからその怖さは身に染みていますし、たとえカジュアルチェンソーとされるMS211Cであってもソーチェーンの怖さは同じです(白蝋病が問題になった当時の国産チェンソーは防振構造はおろかブレーキさえ備わっていないのが普通でしたから、其の所為だけとは言い切れませんが、知人に左太股を裂き切った方が居られ、見舞いで見せてもらった傷跡は・・・、自身も梯子と枝に挟まれ、011AVTを握りながら頭を下に3m程ずり落ちましたがブレーキが効いて助かりました)・・・チェンソーの売り文句に有る、カジュアルとか、レジャー用とか、其の言葉自体に怖さを感じます

冬場仕事の伐採作業に向けて、暖かい内にソーチェーンの研ぎと試運転、エンジンは付いてはいても、これも手のかかる手道具の一つ・・・

ソーチェーンの長さ5㎝の違いとか、ボディ重量の100gの違いとかで全くの別物でもその違いが判らなければどれもこれもがオレンジ色のチェンソー・・・(笑)

昨今の流れは小型2stエンジン(30㏄前後)ならエンジンよりバッテリー式が主流、静かで軽量、振動も少なく管理も簡単

12vから14.4v、定番の18vに36v、今は40vが台頭して最早、2st小型エンジンそのものがバイク並みに過去の物になりそうです

どちらにしても所詮は機械物、メンテナンス作業しながらでも何時かは壊れますし部品供給が終われば機械其の物の寿命でなくても使えなくなります

小径薪割り用鉈に残る焼き印「庄」の文字、 高祖父(ひいひい爺さん)の「庄之助」の物、百年以上前でも研げば今でも使えます・・・(笑)

却って昔乍らの手打ち刃物が手道具として再認識されつつあるのが毛鉤とフライの世界と同様に見えてもいます

先人の言葉「泣く程研げば笑う程切れる]とか「研げば研ぐ程、強くなる」とか言われておりますが、砥石の研面を整えて刃物に合った砥石の研ぎ音程、気持ちの良い物は有りません

悲しいかな011AVTとMS390はマニュアルすら在りませんでした、付いてきた取扱説明書があるから別段の問題も有りませんが20年前の011AVTは仕方ないにせよそれよりも高年式のMS390が無いのは企業姿勢としてどうかなと思います。キャブのダイヤフラムは互換品も有りますが燃料パイプやチェーンソーオイル用パイプにインレット関係は専用部品が無ければ動けません。経年劣化が必ずある消耗部品も供給終了、プロ用として耐久性が高いと謳ってみたところでそのエンジンは良いかもしれないけど供給するゴムにヒビが入れば其の機械は終わり、ハスクみたいに汎用パイプが使えるなら(エアークリナーは手に入りませんでしたけど)良いのになと思います。011AVTとかの0番台は汎用パイプが使えますけどね(笑)

以下 スチールの公式ホームページから備忘録として

各地に根付いていただろう「伝統毛鉤」とか「伝承毛鉤」とかと共通するような話が打ち刃物の世界でも有りました

Здравствуйте!

ロシアのムルマンスクの友人から
篆刻原稿のご依頼が来ました
素人の怖いもの知らずだからこそ
こんな感じになりました

Дорогой друг Владимир

お名前のВладимир = ウラジミール
音読みで「朗慈美瑠」
・・・「優しく陽気な美しい宝物」

”Нежно веселые красивые сокровища”

印面・・・Это становится такой формой,

ウラジミール
Владимир

印字原稿・・・Это просто этап подготовки

манускрипт

原稿
原稿

作業方法

P1180307
作業方法

篆刻の道具

DSCF5637
篆刻の道具

До свидания