秘策 毛鉤

毛鉤の中で岩魚の好む、オレンジ・黒・赤・金

擦れた岩魚に効果的な毛鉤
キラーフライとまでではないけれど
夏場のこの時期に・・・

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ホット オレンジ アント

鈎 グラブフック #18
ボディ   ホットオレンジスレッド
ハックル  ホットオレンジ

このためだけにサドルハックルをホットオレンジに染めてみました
手持ちのネックでもウェット用にホットオレンジは有るのですが
手頃なサイズが取れないのでミッジサドルのホワイトで

興が乗り過ぎ、半分も・・・

それだけ釣果も確認できた御陰とします
代り映えしない
シンプルなアント・フライの色だけ変更
底石の黒に少し緑がかかった流れの中
#18サイズでも良く見えます
さすが全身、インジケーター

テンカラライン自作 Tenkara Tapered Line

天気の都合で久しぶりに

テンカラライン 自作
テンカラライン 自作

ラインの自作

フロロのショックリーダーやらフライ用のフロロリダー
マキシマのブレイテッドリーダー用セット
色々持ち出して
お手軽3本撚りのタケノコ継

必要な物
① スイベルを付けたフック1個
② 2㎝角の正三角形に3個所穴を開けた、捌き用の厚紙
③ スイベルを付けたワカサギ用の重り3個
(自動ハリス止め付スイベルが便利)
④ 錘が絡まない為の3本のパイプ

鴨居に止めた、スイベルを付けたフックに3本ぶら下げ
捌き板を通した各々の糸に錘を付けて
捌き板の上を捻じるだけ
各パートを電車結びでタケノコ継のライン完成

3号、2号、1号を各140㎝で撚り上がり130㎝程度
3本継で出来上がり3.6m程度
定番4.6mは間に2.5号のパートを入れる

肝心な事はそこにつなぐハリスの長さ
ラインの感覚がそこで意外と変わる

何かと理由を付けて実釣
ハリス 0.8号 1.5m
毛鉤は黒剣羽根

風にも強く、滝壺の飛沫にも負けない
撚り上がりの太さも良いし、オツリも無い
バリバスのエギング用フロロショックリーダー
シナヤカで強い
(同じスプールのフライ用の半値)

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電車結び

ハリス ナイロン0.8号には
・・・強すぎた!
枝に刺さった毛鉤回収でラインを引っ張ると
ハリスの付け根から切れる
理想はハリスの中断
各パート毎にサイズダウン
2.5号+2号+1.5号+1号
仕上がり4.7m

リーダーなりティペットなり
進化は凄いと実感

富士流逆さ毛鉤 ヤマメ毛鉤

私にとって、衝撃的な毛鉤でした
初めて、毛鉤に対して美しいと思いました

ラインは最低4.5mから定番6m、最長 8m
ハリス 0.8号 1.5m~1.7m
アタリは手感か流しながら誘いながらの聞き合わせ
キラっと光るヤマメの反転

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TMC103BL #15
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富士流逆さ毛鉤 真似

胴はゴールドティンセルを下巻にユニ社ライトケイヒル 8/0で形を作り
ソラックスにはピーコックソード
ハックルは雉のウィングカバーフェザー
ヘッドに朱色ダイドの山繭

剣羽根孔雀胴毛鉤 イワナ毛鉤

ピーコックソード&オレンジシルク胴に使った
剣羽根のバッド側の残りで別バージョン

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剣羽根孔雀胴毛鉤

ちなみに15年程前、同じピーコックソードで巻いた剣羽根孔雀胴毛鉤

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剣羽根孔雀胴毛鉤

同じく、剣羽根孔雀胴毛鉤
孔雀胴の銅色、釣欲で溢れかえっていた時

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剣羽根孔雀胴毛鉤

同じ釣針と材料でこうも違うものかと今更ながら感じる
さすがに釣針の劣化は有るものの
毛鉤自体があの頃は武器
何匹掛けたか忘れたけれど
ヘッドのバーニッシュを塗れば綺麗
パートリッジの鈎は剣羽根と同じで耐久性が高い
胴を短めに仕上げてあるのも訳が有る
サマーサモンフライと同じ意味合い

剣羽根毛鉤孔雀胴 盛夏

夏本番
北アルプスの残雪も僅か
トンボのおかげで
ウルルや蚋も減り
関川上流、真川もそろそろ川辺を
バッタが埋め尽くす間際
(バッタと言うよりイナゴ)
お決まりの
孔雀胴の時期
茶色にダイドした剣羽根
オレンジシルク

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パートリッジ社 K12ST #16
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茶剣羽根 ピーコックソード オレンジシルク  横

#16とはいえセッジ用のフック、並の#10程度

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茶剣羽根 ピーコックソード オレンジシルク  上

タグ  ゴールドワイヤー 3巻
ピーコックソード補強を兼ねてリブを巻く

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茶剣羽根 ピーコックソード オレンジシルク  正面

この時期こその、キジの茶色剣羽根・孔雀胴・オレンジ・の組み合わせ

伝承毛鉤について

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伝承毛鉤 蓑虫毛鉤

各地・各渓・名手の手による様々な毛鉤

~道では無いけれど、魚籠持ちから始め
渓への道から歩き方、山で必要な知識を得る
山菜・茸に詳しい者、獣に詳しい者
勿論、魚採りが巧みな者
餌釣り、毛鉤釣りが巧みな者
才能と知識が溢れていた
それが、萬ある中の、生きる術の一つ
仕事を共にすることで伝承される業
田畑作業から家造り、道普請から川ざらい
全てが己の手と皆の手で作り出されていた
昔、信州と新潟の秋山郷周辺は秋田マタギの縄張り
妙高山周辺は木地屋集団、檜皮葺きを生業
笹ヶ峰周辺は隠し金山守護ともいわれる辺境守護
近代、ジャガイモで開墾、開拓、撤退を繰り返す
その地、その地で歴史もあるし、人と人の交流もある
この毛鉤のルーツは遠刈田毛鉤かもしれない
乙見ダム建設で来られた方の手慰みの毛鉤が
親交のあった方から伝えられたもの
この毛鉤の倍ぐらいデカいのを関川の一ノ橋下で使っていた
爺様も石のシャッポを被ったし、もう使う人も居ないと思っていたら
信濃町の人が関川で使っていて懐かしいやら驚くやら
これも一つの伝承

今ではこれも関川のりっぱな伝承毛鉤
作る人もいれば、それで釣る人もいる

独特な使い方は伝わっていくのだろうか

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伝承毛鉤 蓑虫 上

針      がまかつ R10-B #12
ボディ    絹穴糸 16号  オレンジ
ウィング   日本雉 テールサイドウィング

日本雉はフライで使われるフェザントテールと違い、裏面が濃い又は黒い
先ではなく軸側の皮付きを使うのはヒゲナガのウィングを表現
(ボリュームを出し水面の振動と波紋で魚を誘う)
3段でカディスウィング状に付ける
夕方、水面を滑らすため敢えてキールタイプに巻く
ヤマドリでなく雉を使うのは、水弾きが良いから
この一つ一つが業、これが伝承、

先回ご紹介した、剣羽根の処理も同じ
この処理方法も一つの伝承

なぜが判ればそれが伝承毛鉤

採るには早い小さな舞茸なら屋号を残し
大きくなるのを待ったもの
そんな共同体意識も、はるか昔の話

以下爺の戯言 ———————————–

夕方、一ノ橋下の二つのプールで振ってた
爺様の毛鉤はデカかった
遠目に見ても判る毛鉤の大きさ
羽軸の皮を毟り取ってそのまま餌針に巻き付けたもの
細く切ったプラスチックの束の様な毛鉤

山道具(剣鉈・藪払い・熊鈴・竹ビク)

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山道具(剣鉈・藪払い・熊鈴・竹ビク)

勿論、渓流釣り
山菜・キノコ採りにも欠かせない

これで熊と戦うわけではないけれど
行く場所で剣鉈か藪払いをぶらさげ
戸隠は竹細工の名手、西さん(故)
手作りの竹ビクが、揃えば山行きの正装

剣鉈・薮払い何方も両刃

片刃は切れ込む力が強すぎて
山で使うには両刃に限るかと思う
薮払いには
角鉈の先の重みが切れを助ける
剣鉈は万能の山庖丁
捌くにも料理にも道具作りにも
魚以上の大きさなら
却ってもっと小型が使い易い

剣鉈は刃渡り 210㎝ 重さも軽い
ダマスカス仕上げなので中砥で刃紋を生かし
刃の部分だけ仕上げ砥で最終調整
山菜採りで株を傷めず収穫するのに丁度良い

薮払いは刃渡り260㎝ 竹割の倍の厚み
山師の旧家からの出で、欠けはあるし錆も凄く
大太刀(同田貫)程の手頃な厚みで
竹割の様に、背に打痕も無く
最初は日本刀(残欠)の作り替えかと思ったくらい
棟梁の協力も得て研ぎ直し、仕上砥に吸い付く感触
割りに浮き出る刃紋も美しく
何より枝払いの時の音が高い澄んだ鈴の音
楽しくなって、剪定後の片付けも捗る
切れは勿論、刃持ちも凄い

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打ち刃物

 

竹ビク
竹ひごの細さと厚み・削りに技が有り
素材の根曲がり竹自体が違うそうな
実際、泥の崖を5m程、滑落
落ちてる最中、怪我を覚悟
この竹ビクがクッション替わり
どちらも怪我無し

竹ビクはクルミ油で、鉈は砥石で
どちらも手入れが欠かせない

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(故)西さんの竹ビク

釣り上がりながら、所々で
沢水の入る砂場に袋ごと魚を埋めて
帰りに回収(丸のままなら夏場でも傷まない)
もっと昔は一斗缶、背負子に縛る

私の大事な山道具

藪払いにも作法有り
切り口を入れて捩じれば済むものを
袈裟掛けになんでも切り残す
木槍、竹槍 後片付けが大変
そんな輩が情けない

以下爺の戯言 —————————–

薮払いと混同されているのが細身で長い竹割鉈
それとウナギ鉈の様な刃が内側に湾曲した鉈
薮払いというよりは林業用の下枝打ちの登り鎌

先に石突き付きは振り下ろすための薪割り用
その石突きを尖らせて刃まで付ければ凶器
処変わればとは言え
確かに鎌・鍬なら刃角度や柄の違いは風土の違いでも
こと鉈の対象物は余り変わらないと思う

上越に打ち刃物の名工 メクラさん有り
使ってみればやっぱり凄い
切れ・持ち・研ぎ易さもさることながら
何より道具としての品位

(故)西さんの竹ビク
世話になったと予備も入れて同型2個
死ぬまで使えと言われても
ビクが鳴く程に
山菜やら茸にフル出場でも傷まず使える丈夫さ
竹の艶にも年輪が加わり凄みまで

各地で認められた名工の作は
使えば使うほど判るし
結局残る・・・

テンカラ叩き上がり用毛鉤  tenkaraMountain stream

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テンカラ 叩き上がり用毛鉤
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テンカラ 叩き上がり用毛鉤 左側
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テンカラ 叩き上がり用毛鉤 上側

妙高関川はこの時期、水面しか反応せず又大型の毛鉤を見切る事が多い
日中、気温が高く落ち込みの水泡の中に潜んでいるイワナ用

針      TMC102Y #15
スレッド  ユニ社 8/0黒
タグ    ユニ社 ファイヤーオレンジ・スレッド
ボディ   トンビ(ミディアム・グレイ・ダン)
ソラックス ヘヤーズイヤー(黒)
ウィング  ラビットスノーシュー(ナチュラル)
ハックル  ホフマンヘンネック (チョコレート・ダン)

ウィングを巻き止めてからソラックスを丸くダビング
その上をウィングで覆いアイで折り返しフロントハックルを巻く

ボディのトンビは犀川で拾ったウィングフェザー
コンドルと同様、リブが立ち非常に丈夫
ウィングのスノーシューはある程度の浮力が持続し
エルク等に比べ切れも無く長持ち、ヌメリも取れやすい
フロントハックルは薄巻

毛鉤なのかフライなのか
釣法的に
テンカラの方が使い易い物を毛鉤
フライフィッシングで使い易い物をフライ

伝承毛鉤の良さを理解しながら
豊富なマテリアル活用は楽しい

叩き上がりとはいっても水を蹴散らしながらではなく
大岩の脇、主流の白泡の上、又白泡の中に捨て針を
置きながら3回に一回ぐらい、流れにまかす
投射性が一番大事、伴うリズムが大事
ある程度の浮力が有れば操作が楽

テンカラ毛鉤の名前について tenkara kebari 

近所に真田毛針が有る
蚊頭・ヤマメ・イワナ用は販売されている
幼少時代、内職が盛んな頃
アメリカへの輸出用毛鉤を巻く奥さん方が近所におり
ハックルが開く程度で 驚いた事が思い出

毛鉤は特に実物を手に取り
他人様が巻いた毛鉤を見る事が最良
写真で見る平面的なものとはボリュームが違いすぎる
実際、スコットランドで使われていたサモンフライ
ハンドバイス即ち手で巻かれたもの
羽根がふかふか、何処から見ても流線型
羽根の束をきっちり巻き止める、実戦の凄味

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福富針
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鮎毛鉤 櫻巻

イワナ=黒・ヤマメ=黄
それ以外
まったく拘りが無かった
釣る数とサイズだけの時代
釣れなければ、釣れる魚の居る所まで
さすがに長靴に荒縄巻ではなかったけれど
水中型ウェイダーのフェルトはシーズン中に1回、張替
足の両親指の爪も1回からひどいと2回、生え変わり
ダイワの4.5m ファイバーグラスの琥珀で毛鉤釣りをしていた頃
ラインは4.5mから6m、ハリスは一ヒロ
毛鉤のサイズはTMC102Yでいえば11号、 黒か茶の蓑毛
胴はクジャクに黒の絹糸16号荒巻、 ベンドまで被る芋虫様の太い胴が定番
飲めない水の魚は釣らないという矜持があり
ほぼイワナ域でしか竿を出さなかった
鮎釣りが盛んで重複するヤマメ域では
渓流釣りそのものが出来ないというこの地域の事情もある
実際、ヤマメを釣るという意識も無かった
関川をホームグランドに、上越から糸魚川 小谷をへて乙見ダムに至る周辺のすべて
上流部であればイワナのみ
それこそ大振りな毛鉤でおもしろいように釣れた
大場所にはそれに見合う大型も居た頃
餌釣り師が半日以上粘った後の夕方
関川の氷沢出会いの淵
琥珀で引き出せなかったイワナ
竿尻を魚に向けるなんて西洋釣絵画にある姿そのまま
手のひらサイズの尾鰭を見せるだけ
西野へ降りて、下流へ一旦下がり、乙見ダム下までがのんびり1日コース
大水が出るまでは通ラズは有るし、高巻もある
平坦になった今とは大違い
春の山菜・竹の子から禁漁間際のナラ茸・早出の舞茸
春蘭・金蘭からショウジョウ、クリンソウ、黄花シラネアオイ、白・ピンクのカタクリ
色変わりから希少種まで様々な植物分布限界が混ざり合う場所
見慣れた大岩も無く、今はただの河原

あの頃の釣果は無いにせよ
この時期ならこの毛鉤
あの川ならこの毛鉤
そんな気持ちで巻いている
釣る魚の種類も増え、源流部から
下に降りてきた原因も有る

そろそろ
テンカラの毛針もフライ並にスタンダード・パターン名が必要に思える
なんの毛鉤で釣っていると聞かれ説明に困る
甲冑並に(それ風な文字の羅列です)
赤漆頭・雉剣揃・薇丸胴金筋・緋色毛引威の何番なんてね

ちょっと気持ちが惹かれてしまう

ちなみに

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剣羽根 ゼンマイ胴 横
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剣羽根 ゼンマイ胴 上

これが赤漆頭・雉剣揃・薇丸胴金筋・緋色毛引威の16番(笑)
勝手ながら、真田藩のイメージ

言いたい事は伝わるかもしれないが長すぎる
でも、剣羽根毛鉤、ゼンマイ毛鉤・テンカラ毛鉤・毛鉤だけでは
範囲が広すぎて伝えられない
個々の川の当り針を洗練し一般化したのがフライのトラディショナル
3千とも4千とも言われ個々に巻き分けられる、鮎毛鉤が羨ましい