伝統的な手道具について

伝統的な手道具について

囲炉裏と火鉢と炬燵に七輪と竃の生活・・・完全な番外編です

仕事と生活で数多くの打ち刃物を使っていますが洋斧と和斧に絡み、この頃気に成る事が多々有りまして

打ち刃物・・・

打ち刃物

薪割り用に洋斧も増えて、今でも風呂は薪で焚いています

薪割りに使う斧について薪ストーブ屋さんの各ブログを拝見すると古来から針葉樹を薪に使用しそれに特化したのが和斧であるとした話が数多く見受けられます

各地で斧の名称は違いが有りますとしながら伐採用や根切り用の斧を薪割り用と説明される方が多いのも気になりますしそれ以上に「斫り用」迄・・・

和毛鉤の話にも似た商業ベースの胡散臭さが其処にも有りました

何処かで示し合わせたように共通した説明も不思議です

そもそもクヌギやコナラ等の雑木の枝が主力では無かったのかと・・・

そもそも幹を伐るよりは枝を利用した方が生産性も高く管理も容易・・・

建築資材となる様な針葉樹を玉切りにしてそれを和斧で薪作り?

・・・そんな贅沢は出来なかった

長野市辺りの平場でも竈の煮炊き用に近辺の山に財産区を持ち柴刈りやら、炭焼き職人に財産区内の雑木管理(伐採)を兼ねて委ねたりと薪割りを各戸で行える程の針葉樹生産は近年の林野庁管轄の植林計画の賜物のはず・・・

結果的に良かったのか悪かったのかはさておきます

我が家でも1960年代迄は竈でご飯を炊いていましたし、風呂は豆殻で焚き付けて桑の枝、後年は林檎の剪定枝を主に使っておりました

豆殻と言っても大豆を収穫した残りですから小枝程も有り、火力はそれ以上有ります

広葉樹と違い針葉樹はヤニも多く燃やせば煙に煤でそれこそ油地獄ですからその点でも出来れば針葉樹は避けたいところですし常用ともなれば煙突掃除が頻繁になり過ぎてそれこそ大変な目に合います・・・

そもそもストーブが使われた時代と和斧の時代は違い過ぎます

それよりも日本は薪の文化よりは炭の文化ではと思います

本来は「囲炉裏と火鉢と炬燵に七輪と竃」です

囲炉裏と今風枠付き火鉢の違いを説明せず十把一絡げの商業ベースに悪意すら感じてしまうのと同じです

同じく洋斧と和斧についても不思議な説明が・・・(笑)

結局のところ、実生活で使わずに本からの知識だけで田舎暮らしを解説するから何処も似た様な説明と使う道具名すら十把一絡げの商業ベースは古式だとか伝統毛鉤の説明と類似して気持ち悪さすら感じてしまいます

玉切りにされた素直な素性の販売用なら針葉樹でも広葉樹でも和斧でも洋斧でも不便無く自在に割れます・・・(笑)

捩じれに枝や瘤が有るからこそ製材に廻せず薪や炭に利用されていたもの

流行りに乗じた一律の情報は同調圧力も伴って昔の生活すら捻じ曲げます

同じく斧よりも実用品の「鉈」解説も不思議な話が・・・

そこには斧と鉈の違いも判らない笑い話も豊富です

一般的に「登り鎌」とか「鉈鎌」と呼ばれるもの

・・・登り鎌

登り鎌

枝打ち用と解説されやすいですがあくまでも鎌の強化版

登り鎌

植林された木々を守るため纏いつく蔦蔓を切り下草を払う物

此の頃は「ヘクソカズラ」とか「カラスウリ」に「アレチウリ」等の名前からして雑草らしい蔓性植物が増えだしたお陰で無くてはならない物になりました

混同されるのが「ツル切り鉈」又は「ウナギ鉈」・・・こちらは本来の薮払いに近い

・・・石付き鉈 両刃

石付き鉈(両刃)

伐採されて地面に落とした大枝から小枝を払い拵える物

石付き鉈

薄刃で両刃と厚刃で片刃が有り各々の使用法が違うし好みも有りますが下枝打ちなら越前型のカーブした片刃の方が使い易く、仕上りも綺麗と思います

・・・越前型 海老鉈 片刃(大中小)

海老鉈 (大中小)

裏面・・・片刃

海老鉈(大中小)

先端の石付きの形にも地方色が有ります

・・・一般的な「片刃鉈」と「両刃鉈」

両刃と片刃

素早く拵えるには両刃が適していますが鋭さでは片刃、石付きも刃の保護は勿論ですがそこを使って、切った小枝を片付けるのに意外と重宝します

一般的に越前型は厚みが有り重く土佐型は薄刃で軽量

・・・小径薪割り用鉈

小径薪割り用鉈

木口に当てて別の材で刃の背中を叩き、割る

・・・二丁差し

二丁差し

鋸と鉈のセット

二丁差し

・・・手斧

手斧

刃の頭に三本線と四本線の刻みが有り三本は「御神酒」四本は「地・水・火・風」を表す

櫃は台形の「信州型」、細引きを使った「刃沓」は自作

手斧 信州型櫃

柄と刃の接合部「櫃」にも地方色が有ります

「刃沓」  手斧

・・・今は斧で伐採しないので「お守り」代わり

四隅に塩、日が出る前に根元にお酒とか地域色よりは個々のやり方?

自宅の木は自身で伐採せずに他人にお願いするとか

庭の古木には尚更、感謝を込めてとか・・・

縁起なのか厄払いなのかと解釈も様々・・・

ハスクバーナの斧、スウェーデン鋼の塊、四種

ハスクバーナの斧、スウェーデン鋼の塊、四種

揃えて見たものの使うのは「薪割り用」の二種だけ

ハスクバーナの斧、スウェーデン鋼の塊、四種

万能型は却って使えないし手斧なら和斧の方が使い勝手が良いし

和斧での巻き割りは垂直に立てた木口に振り下ろすよりも横に寝かせた幹に打ち込んだ方が仕事が早いかと・・・

・・・斧頭の重さで楔の様に割るのが洋斧で柄長の長さを利用して打ち刃物独特の切れ味で切り裂くのが和斧の真骨頂かと思います

販売されている素性の良い真っ直ぐな薪用玉切りならどの様にしても・・・(笑)

新月伐採ならいざ知らず水を含んだ槐の大木ともなればチェーンソーの刃の動きに合わせ水が迸るし、玉切りにした小口はゴムタイヤの様に斧を弾きます

方や林檎の40年生ともなれば太さもさることながら柔らかい材質が打ち込んだ斧を咥えて離しませんから却って乾燥させた方が割れます

割るには伐採直後が良いとか二・三時間後が一番とかの解説も聞きますが目廻りとか芯割れが有ってもなかなか難しいのが自然木の薪割りです・・・(笑)

伐採用和斧にも広葉樹用に針葉樹用と使い分けていましたし柄についても真っ直ぐとされやすいですが意外と打圧を軽減するための工夫は・・・(笑)

いずれにしても流行りに乗った実生活を伴わない商業ベースの情報はコピペされたように一律過ぎるのも不思議な話ですし斧よりは大鋸が伐採には最適

林檎農家ですからこの程度の手道具ですが林業家ともなれば納屋には手道具がそれこそ目一杯詰め込まれています(笑)

付記

ウェストベルトに付けるロッドホルダー兼プライヤーホルダーがこの手道具の持ち運びに便利です

ロッドホルダー兼プライヤーホルダー

・・・本来の釣りのブログに近づける為の一つの策です(笑)

以下爺の戯言 —————————————————–

手道具としての鉈の数々は有れど、作業が有ってこその様々な形

定番なら片刃の厚めで刃長が165㎜程度もあればそれこそ万能型

薄刃も有れば厚みは有ってもザグリの様な大型の「樋」を持つ軽量型に本来の厚みそのままな無骨其の物の鉈も必要に応じて有る・・・手軽さよりも却って重さは切れ味に役立つ

昔の鉈や斧に鉞がコレクション化しそれに応じて形だけ真似た物や本来の名前を客受けが良い様に狩猟型○○鉈としているようなメーカー・・・(笑)

各地域に根付いた野鍛冶の打ち刃物は形も違えば刃の付け角度に柄とのバランスまでその地域の仕事に合わせ使う人に合わせ残って来たもの

農作業の手道具である「鎌」とか「鍬」とかは鉈以上に千差万別では有るけれどそれもその土地の土に合わせ使い手に合わせ仕事に合わせた物・・・

商業ベースの伝統毛鉤にも似てそれが本来の機能を持っているのかとか何故その名称をわざわざ付けるのかとか、違和感を感じてしまう事が多くなったと思う

素材からしても、鋼として使われる安来鋼の「青紙」や「白紙」であっても打ち手に応じて切れ味と持ちに研ぎ味まで違う

手道具としての打ち刃物を見ているとどうしても今の「和式毛鉤」の有様と重なって見えてしまうようで・・・

「鉈」も使い手に合わせ、仕事に合わせ、対象物に合わせ様々な形が各地域に根付いた様に、地域に伝わる「和式毛鉤」も形だけでは・・・(笑)

チェンソーも仕事に応じて・・・スチール四種

スチール チェンソー

バーの長さが35~50㎝で5㎝刻みの四種

スチール 四種

一番古い STIHL 011AVT( 40.8cc)4.3㎏(トップハンドル)は木の上での取り回しが長所

お手軽さならSTIHL MS211CーBE(35.2cc)4.3㎏ スターター・ロープも軽いしソーチェーンの張り調整も楽なのでホントにノコギリ代わり

一日中、チェンソーを使うならSTIHL MS260(50.2㏄)4.9㎏ 45cmのバーでも軽い 

太い立木ならSTIHL MS390(64.1cc)5.9kgの出番、50㎝のバーと大排気量のトルクが助かるけれど、一日中使うには重すぎます

特殊工具が無ければ整備もままならない最新型はプロ専用でしょうが昔乍らのキャブ式なら手軽にメンテナンス作業も出来るし使い勝手も却って安心

趣味半分に道具道楽半分の果樹園作業では有りますがMS211C以外はどれも原付バイク並みのエンジン付き刃物を振り回すのですからその怖さは身に染みていますし、たとえカジュアルチェンソーとされるMS211Cであってもソーチェーンの怖さは同じです(白蝋病が問題になった当時の国産チェンソーは防振構造はおろかブレーキさえ備わっていないのが普通でしたから、其の所為だけとは言い切れませんが、知人に左太股を裂き切った方が居られ、見舞いで見せてもらった傷跡は・・・、自身も梯子と枝に挟まれ、011AVTを握りながら頭を下に3m程ずり落ちましたがブレーキが効いて助かりました)・・・チェンソーの売り文句に有る、カジュアルとか、レジャー用とか、其の言葉自体に怖さを感じます

冬場仕事の伐採作業に向けて、暖かい内にソーチェーンの研ぎと試運転、エンジンは付いてはいても、これも手のかかる手道具の一つ・・・

ソーチェーンの長さ5㎝の違いとか、ボディ重量の100gの違いとかで全くの別物でもその違いが判らなければどれもこれもがオレンジ色のチェンソー・・・(笑)

昨今の流れは小型2stエンジン(30㏄前後)ならエンジンよりバッテリー式が主流、静かで軽量、振動も少なく管理も簡単

12vから14.4v、定番の18vに36v、今は40vが台頭して最早、2st小型エンジンそのものがバイク並みに過去の物になりそうです

どちらにしても所詮は機械物、メンテナンス作業しながらでも何時かは壊れますし部品供給が終われば機械其の物の寿命でなくても使えなくなります

小径薪割り用鉈に残る焼き印「庄」の文字、 高祖父(ひいひい爺さん)の「庄之助」の物、百年以上前でも研げば今でも使えます・・・(笑)

却って昔乍らの手打ち刃物が手道具として再認識されつつあるのが毛鉤とフライの世界と同様に見えてもいます

先人の言葉「泣く程研げば笑う程切れる]とか「研げば研ぐ程、強くなる」とか言われておりますが、砥石の研面を整えて刃物に合った砥石の研ぎ音程、気持ちの良い物は有りません

段巻き毛鉤

段巻き毛鉤
・・・レネゲイド・フライでは有りません

蚊頭(盛岡毛鉤)とかハス毛鉤に
真田毛鉤とかの古いパターンでも
この段巻き毛鉤が有りますがこの時期ならではの
段巻き毛鉤を蓑毛の質(腰の強さ)を合わせて・・・

テンカラなら竿先を上げて毛鉤を水面に絡め
蚊頭釣りなら段巻きの蓑毛が水流に逆らう様に
流すのが基本でも
針素に錘を付けての脈釣りの餌代わりまでと
使い方を選ばない万能型毛鉤では有ります

段巻き毛鉤

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段巻き毛鉤

鉤   鮎掛け針 7.5号
花入  蛍光スレッド(ケイムラ先玉?)
先巻  黒絹糸
中巻  黒蓑毛に朱絹糸
蓑毛  黒

巻姿は同じでも青黒い大場所や重い流れ用に
錘代わりの海釣り用鈎に変えて・・・

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段巻き毛鉤

どちらも蓑毛の質はこの時期ならではの硬め
メッツのコックネックの様なファイバーが太く
テーパーがきつめの物が使い易いです
沈めるならファイバーは細く疎らで
テーパーが緩やかなものが適材適所・・・

蓑毛の硬軟の違い

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蓑毛の硬軟の違い

水流の抵抗を受ける蓑毛としなやかに受ける蓑毛

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段巻き毛鉤

黒部毛鉤で見られるような、巻姿は同じでも
各人の釣り方に合わせた蓑毛の選択は有りました
硬めの羽根を万人が手に入れられたかは別の問題ですが
同型での尾附き毛鉤は
手に入れられた羽根の柔らかい質を補う為かもしれません
硬い羽根の使い方も軸長一杯に荒巻した蓑毛を上側にしごき
・・・少なくても3回転半以上に蓑毛を荒巻にする
フライで言うハンプバックにして使っていました
針先に係る蓑毛は掛かりが悪くなるとも聞いておりました
敢えて段巻きにした毛鉤の針先側の蓑毛を切り取り
針先を出した方が掛かりが良いとも聞いておりました
・・・段巻き毛鉤の記事に概出済みです
信州と飛騨の県境に位置する奥山の渓谷で使われていた
黒部毛鉤とか飛騨毛鉤であっても蓑毛の質には
各人の拘りが強く有ったのは興味深い点です

以下爺の戯言 —————————–

「蓑毛は真黒の矮鶏に限る」は
その奥山を跋扈した職漁師が残した言葉です
ここまでは本にも掲載されていますが
吟味されたその蓑毛の硬軟の説明や
その蓑毛で巻かれた毛鉤の使い方までを
書いた本には、今まで出合っておりません
数の多さを「川の蛆」と形容された源流域の岩魚でも
職漁の糧とするには使う毛鉤も素材から吟味され
職漁師の間で毛鉤の優劣を競い合ったのも面白い点です
どんな毛鉤でも人里離れた岩魚なら釣れるでしょうが
数と形を揃えるとなればそれなりの毛鉤は必要です
・・・手道具としての職漁師の毛鉤です
段巻き毛鉤をレネゲイド・フライと類似と言い表すのも
そのレネゲイド・フライ自体を知らなければ・・・と同じく
使い方まで考慮しなければ形は、似ているだけかもしれません

形だけを伝統毛鉤と謳う近頃の毛鉤の商品説明で
蓑毛の質を言い表すらしい「雄鶏毛鉤」と「雌鶏毛鉤」?
そもそも敢えて雌鶏の蓑毛を使った和式毛鉤を知りません
水切れが悪く脆い雌鶏の羽根よりは雌雉の羽根でしょうし
それ以外にも丈夫で柔らかい蓑毛は豊富です・・・(笑)

「魚心毛鉤」を愉しむ

「魚心毛鉤」を愉しむ

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魚心毛鉤

鈴木魚心氏については
こちらのリンク先をご覧ください
「長良川と郡上竿の世界」
概略的には・・・
佐藤苔石氏(釣り人社創設者)や山本素石氏(随筆家)と共に
旧来の和式毛鉤釣りを「テンカラ釣り」とした立役者
戦前から独学でFF釣法やルアー釣法を学び普及に努めた方
フライと和式毛鉤の良さを併せ持つ「魚心毛鉤」を販売

魚心毛鉤
却ってテンカラ釣りの隆盛期である80年代には幻とされていたものが
今は、好事家の手を離れてオークション等でも見かける様になりました
文献に絵図としてしか残っていない当時のテンカラ毛鉤を思い起こすには
今の方が好都合という皮肉なことでは有りますが・・・素直に感謝!
見比べてみると同じパターンでも太さや蓑毛の巻数とかが様々
胴素材がピーコックとゼンマイの組み合わせが多く
テール素材がグレーマラードらしいけれどティールも・・・?
ゴールドティンセルだけでなく
タグ代わりに山繭を使いリブ巻きにハールや巻き糸
蓑毛は雌雉にヘンのグリズリーやブラウンから
芯黒の茶(ファーネス)に芯黒先黒(バジャー)等
ウェットフライのロイヤルコーチマン風が添えられたり
ハス毛鉤の様に薮蚊毛(フライのホーン様な)が巻きつけられたり
そのフライ風毛鉤については当時でも賛否両論だったらしいけれど
今になって見返してみれば充分に和式毛鉤そのものの素材使い

それを基に手前勝手な「今様魚心毛鉤」
今ならではの道具と素材が有ればこそです

「ゴロ蝶毛鉤」を思わせるゼンマイ胴に雌雉の蓑毛場合なら
それをフライのハーフストーンに近づけて・・・

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「魚心毛鉤」を愉しむ

鉤  ガマカツF11-B #10
タグ UVスレッドを下巻きに山繭
リブ カッパーワイヤー撚り
胴  ゼンマイ
元巻 孔雀
蓑毛 ハーフストーン様に巻いて雌雉のフロントハックル仕立て

ハス毛鉤の「石楠花型」も有りました・・・

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「魚心毛鉤」を愉しむ

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「魚心毛鉤」を愉しむ

鉤  ガマカツF11-B #10 スタンダードシャンク
タグ UVスレッドを下巻きに山繭
尾  ティールダック
胴  孔雀胴とゼンマイ胴 2種

段巻きも有りました・・・

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「魚心毛鉤」を愉しむ

鉤  ガマカツF11-B #10
タグ ゴールドティンセル
尾  ティールダック
胴  山繭胴

ロイヤルコーチマン風二種・・・

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「魚心毛鉤」を愉しむ

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「魚心毛鉤」を愉しむ

鉤  ガマカツF11-B #10 スタンダードシャンク
タグ ゴールドティンセル
尾  ティールダック
胴  孔雀胴に朱色の絹糸(中巻きと荒巻き)

疑似餌と呼ばれた時代の毛鉤です
いずれもが50年近く前のパターンで和式毛鉤釣り用
用いられた素材も和式毛鉤で使われていたものです
当時の毛鉤と何が違うかは全体のバランスと思われます
どの魚心毛鉤もボディの始まりがフライの定番様に
バーブの位置に合わせて始まります
テールがとか、リブが巻かれている、とかよりも
フライの様式美に合わせたことが
当時の和式毛鉤との一番の相違点かもしれません
その程度の違いで賛否両論なら
今、販売されている伝承系毛鉤の蓑毛が
米式ドライフライ様に裏向きで巻かれている事に
違和感を感じてしまいます・・・(笑)

もっと古いパターン「羽根附きゼンマイ胴毛鉤」も併せて(笑)

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羽根附きゼンマイ胴毛鉤

鉤  ガマカツF11-B #10 スタンダードシャンク
タグ UVスレッドを下巻きに山繭
胴  ゼンマイ
元巻 孔雀
羽根 ラスティダン2対
蓑毛 雌雉

フライのパトリオットパターンも有りました

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順毛鉤

鉤  ガマカツF11-B #10 スタンダードシャンク
タグ ゴールドティンセル
胴  孔雀
中巻 朱絹糸
元巻 孔雀

・・・今から60年以上前の和式毛鉤パターンです(笑)

ゼンマイ胴の追記
40年以上ともなりますとスレッドに良く乗ります

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ゼンマイ胴の追記

それをツイスターで巻き締めて胴を作ります

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ゼンマイ胴の追記

どこかの鰻屋さんのタレでは有りませんが
毎年、ゼンマイ綿を採ってそこに追加
減るどころか偶に、増えたりしております
古くなりすぎると色目が均一になり過ぎて
胴に仕上げた時に面白味に欠けてしまいます
新旧取り混ぜた色と質のグラデーションも一興(笑)

青濁りに白濁り、里川は泥濁りと大雨警報続行中
農業用水路の水門管理でアタフタしていますと
釣りにも行けずに毛鉤巻きが唯一の慰め
三日で水が抜ける様に仕上げた田圃でも
今年は一ヶ月程、水を入れた事が無い雨続き
リンゴは過水障害で葉が燃えたような茶枯れとなり
収穫したジャガイモは腐れが入りと・・・凄い年です
皆様、どうぞくれぐれもご自愛ください

付記
鮎用バケ針製作も試行錯誤中です
使うスレッドはユニの17/0となりました

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ユニの17/0

試作胴は蓄光型の150デニール・スレッド各色

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蓄光型の150デニール・スレッド各色

思った以上に妖しい出来となりました
こちらは実釣でもう少し結果を見てから・・・

先回の記事はテンカラ・フィッシャー様(tenkara-fisher)から
原稿依頼を受けた為、パスワード設定をしております
申し訳ございませんがご了承をお願い致します

毛鉤番外編

和式毛鉤番外編
・・・前出済の彦兵衛「新ヘラ鮒オカユ鉤」

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彦兵衛「新ヘラ鮒オカユ鉤」

・・・廃盤商品のTMC400Tに似ているとしました

同じ形に見えても表示名違い「新ヘラ鮒スレ鉤」 5号

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新ヘラ鮒スレ鉤 5号

この鈎にお似合いなら・・・

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新ヘラ鮒スレ鉤 5号

こちらは伝統的な和式毛鉤パターンで・・・

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新ヘラ鮒スレ鉤 5号

・・・胴の素材は山繭胴とゼンマイ胴

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新ヘラ鮒スレ鉤 5号

本来の毛羽たき毛鉤
ウーリーワームやオストリッチフライ等では有りません(笑)

流線袖型ならば・・・

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ガマカツ 流線袖 10号

こちらは同じく廃盤商品のTMC947似でしょうか?
ロングシャンクを活かして・・・

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ガマカツ 流線袖

遥か昔のペネリ型にも・・・(笑)

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ガマカツ 流線袖

ボディは「茜」に倣いティペットボディ
ハックルは本来のバジャーハックル
フロントハックルは上半分にフレンチパートリッジ

様々な形が有るのも餌針の面白さです

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ガマカツ 流線袖

元々のフライフックはブラインドアイと思えば・・・

アイ部分の重さはフライ全体のバランスに
意外と影響を及ぼしていると気がつきます(笑)

以下爺の戯言 ——————–

7月1日 姫川水系(糸魚川漁協管轄)解禁日
大雨洪水云々等を聞かない振りをして
年に一度のお祭りをと雨の中、出かけてみました
予想通りの青濁り
探し回って、濁りの無い小河川での鮎釣り
偶には釣れた鮎の写真を撮ろうとしたところで
雨で滑ったスマホが川の中・・・
過去の出来事とも繋がりますが
私にとって魚の写真は験が悪すぎます(泣)

それでも使ったバケ針は有効でした

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鮎 バケ針

鮎毛鉤モドキを解禁前に巻いてはいましたが
結局は白ビーズの鮎バケ針が一番・・・
頭の中は???
それが一番、毛鉤釣りの愉しいところです(笑)

山岳渓流用毛鉤

山岳渓流用毛鉤
・・・彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

角張ったセイゴ鈎に丸セイゴ鈎
海津鈎に伊勢尼鈎
ヘラ鮒型の鯉用とか・・・
丈夫さもさることながら
深場や大場所続きの山岳渓流用毛鉤には
重さが有る太軸を錘代わりに使っておりました
太軸鈎の魚に対するダメージは案外と
裂く形と成り易い細軸よりも少ない気がします

彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

本角打ち鍛えとは・・・

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

鈎軸は台形型
針先に向かって徐々に三角に成ります

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

鈎軸の両側にはっきりとした峰が有ります

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

今の青塗装とは違う玉虫色(藍色)が見事です
・・・典型的なガンブルー

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

フックサイズで#10程度
リマリック型でショートシャンク・ワイドゲープ

この鈎に似合う毛鉤型なら・・・

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

岩魚用の典型
黒絹太胴の白斑入り黒蓑毛
補強も兼ねての花入と胴巻き

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

太胴に対して蓑毛は薄巻き
・・・沈み込み優先

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

他にも色々・・・

雌雉の蓑毛にゼンマイ胴

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

山岳渓流用毛鉤の代表格

蓑毛の荒巻
・・・羽根軸の保護としての山繭胴

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

チモト部分のヘビクチは補強済

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彦兵衛「黒鯛用鈎6号」

見慣れた毛鉤型ですけど
骨太な鈎の存在感が堪りません
それとも
優美な曲線を形造るハッキリとした峰となれば
昔のフェラーリの様な造形美とは言い過ぎでしょうか(笑)

和式毛鉤の鈎型各種

和式毛鉤の鈎型各種
・・・日本の鈎なら製造法から「針型」でしょうけど

元々は毛鉤用の針は有りませんし餌針からの転用は
使う魚と使い方に釣り場と個人の思惑が入ります
各人各様の好みまで入りますからそれこそ様々
地方色溢れる各地の毛鉤もその元となるのは
その様々な鈎型が有ればこそ・・・
一般的な掛かりの「袖型」に喰わせの「狐型」から
「丸袖型」とか「大輪(おおわ)型」
飛騨毛鉤で使われた「角形」
・・・旧い形の海津鈎にも似ています

袖型

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袖型

狐型&マス針

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狐型 マス針

マス針は太軸の鮎掛け針でしょうか?

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丸袖と大輪(おおわ)

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丸袖と大輪

新大輪

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新大輪

大輪は細身の伊勢尼?

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大輪と丸袖

伊勢尼とお気に入り

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伊勢尼と改良スレ

袖型でも優美さ溢れる「秋田袖」に
関東らしい小股の切れ上がった「東京袖」
秋田袖と姿は似ても針先が外向きらしい「都袖」
・・・各製造メーカーで違いが有ります

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秋田袖と東京袖

秋田袖でも、各メーカーで違いが有りますし・・・(笑)

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都袖と秋田袖

「都袖」と「秋田袖」・・・こちらは余り違いを感じませんでした(笑)

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都袖と秋田袖

・・・中には都袖名で東京袖も

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都袖?

狐型も「東京狐」に「秋田狐」
・・・総じて秋田となれば東京より細身で軸長が長め
秋山郷毛鉤となればハリヨシ製造「軽井沢狐」
ガマカツの旧「東京狐」も似ていますが
袖型と同じく秋田よりも軸長が少し短めの点が違います

軽井沢狐と旧い海津鈎

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軽井沢狐と旧い海津鈎

丸セイゴ

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丸セイゴ

伊勢尼と海津鈎

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伊勢尼と海津鈎

「マス鈎」から「鮎掛け針」も、となれば・・・(笑)
各地域で使われていた毛鉤には釣り方を含め
それに見合った地方色豊かな「鈎型」が伴います

昔の「ハス毛鉤」やら「ヤマベ毛鉤」等には
顧客の求めに応じて「角・丸・狐」を巻き分けていました
サイズは勿論、別誂えで金針やら金玉、赤玉に先玉等
バーブの有り無しよりも毛鉤には大事な話かなと

今の自分の好みとなれば「スレ針は彦兵衛針」と謳われた
彦兵衛針の「改良ヘラスレ針」の6号~4号
・・・(フライフックサイズで凡そ#12~16程度)

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彦兵衛 ヘラスレ針

現行品で似ているとなれば

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オーナー社 スーパー山女魚

オーナー社 スーパー山女魚

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オーナー社 スーパー山女魚

バイスに挟むと材質の違いを音で感じます

菱明期のテンカラ釣りは「マスタッド鈎」が推奨銘柄
当時の流行りかもしれませんが今なら選択肢は様々

竿扱いも両手使いの「廻し振り」から片手の「飛ばし」
全てを含めたはずの「テンカラ釣り」が旧来の「毛鉤釣り」を否定する
そんな自由度の無い釣り方は、毛鉤に使う「鈎型」からも感じます
万能小物釣りには袖、万能大物釣りには海津・・・
深山の岩魚は研ぎ直しが効く太軸の海津鈎
里山の山女魚は掛かり優先の細軸の袖型とは言われますが
各人各様の「毛鉤釣り」なら鈎型だけでも楽しめます
対して新しい釣り方の「テンカラ釣り」は最新鋭のマスタッド鈎
地方色豊かな「毛鉤釣り」から画一的な「テンカラ釣り」の始まり
既存の優れた釣針も良いでしょうが忘れられた「鈎型」は
見ているだけでも感じる処が有りますし
それを使って「毛鉤」を巻く愉しみは堪りません

大岩魚用には海津鈎とは違う「黒鯛鈎」を使い
山女魚には「鮎掛け針」を使ってみたり・・・

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彦兵衛針 黒鯛鈎他

飛騨毛鉤には丹吉鉤「アメゴ型」でしょうが
その角形針の欠点をこのチヌ針なら・・・(笑)

でも、万能型とすれば彦兵衛針の「改良ヘラ」
今でも同じ鈎型は出ていますが違いが有ります
ほんの僅かな違いですが差が出るのも不思議なものです

フライフックも様々な鈎型が有りますが
それ以上に種類豊富が日本の餌針です

TMC400Tなら新ヘラ鮒オカユ鉤とか・・・(笑)

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新ヘラ鮒オカユ鉤

勿論、餌針は使う餌に合わせての針形ですが
それの針型に合わせた毛鉤巻きも愉しい

重兵衛「新アマゴ」とオーナー社「吉村アマゴ」

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重兵衛「新アマゴ」&オーナー社「吉村アマゴ」

今回は鈎型の違いを見て貰う為に同じパターンですが

秋田袖の長身で細目に合わせて・・・「石楠花パターン」

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秋田袖

鮎掛け針なら・・・「乾毛鉤」

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鮎掛け針

Angling

Angling
・・・そのままアングリングです(笑)

1/0のループアイ・サモンフックのアイを伸ばして
3/0のブラインドアイフックにしたり
TMC200Rのシャンク部分の角度を変えて
クリンクハマー・フックにしてみたり
製造メーカーにすれば嫌がられる様な気がしますが
元々は縫い針を加工したのがアングリングですから(笑)

マルトNo. c71 をウェットフライ用に少し加工
アップアイをストレート・アイにして
ベンド部分のカーブを・・・等々

マルトNo. c71 #4等と加工後

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マルトNo. c71 #4等と加工後

取るに足らない事ですけどね
これに似合いのパターンを考えるだけで
美味しい珈琲が飲めます・・・(笑)

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マルトNo. c71 #4等と加工後

外出自粛や会合禁止にイベント中止が続いています
閉塞感で気持ちも穏やかでは有りませんが
タイイングバイスの横には何時でも
カーティスクリーク( Curtis Creek )が
流れていると思っています

季節になれば・・・

魚の動きを直接感じられるドライフライは好いです
FF釣法だけでなく、和式毛鉤にも「乾毛鉤」が有りますから(笑)

Great Cormorant Fly

Great Cormorant・・・川鵜

日本雉と作業内容は同じです
自然の恵みを余すことなく頂きます

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Great Cormorant・・・川鵜

高度成長期の河川水質悪化を受けて
1970年代には絶滅危惧となる
その後の公害対策による河川の水質向上
伴う餌である小魚の増加により驚異的な増加
コロニー形成のため営巣地は糞害に悩まされ
試験場での採餌量で一日、500gとされたため
漁業協同組合や養魚関係から目の敵にされる
羽毛、肉等に利用価値を見出せず
長野では駆除費として一羽2000円を支払うが
銃刀法等の規制強化によるハンター数減少により
余り効果的な対策となっていない
・・・此処までが一般的な解説
狩猟鳥利用も兼ねた毛鉤巻き好きから見たら
羽根に対する見方は違います
当初はペリカン目が今はカツオドリ目らしいけれど
水鳥らしからぬ親水性に富む羽根質で
ソフトハックルウェットフライ等には利用価値が高い

各部整理

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Great Cormorant・・・川鵜

昔なら解体作業は当たり前のこと

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Great Cormorant・・・川鵜

罪深い趣味では有ります

各部位・・・サドルフェザー

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Great Cormorant・・・川鵜

ネック部分

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Great Cormorant・・・川鵜

ネック部分近接

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Great Cormorant・・・川鵜

・・・ダークブルーダン

テール部位

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Great Cormorant・・・川鵜

テール部位は油分が最も強いため羽軸で切り離します

ウィング部位

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Great Cormorant・・・川鵜

赤銅色に輝きます
個体によってはもっと赤味が強かったり
老体ともなると白毛が混ざったりと違いが出ます
・・・こちらは成熟した若鳥と思われます

ハックル各部位

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川鵜 各部位ハックル

羽根先に緑色が輝きます
・・・日本雉にも似た緑色

コーモラントフライ?
・・・川鵜毛鉤

ウィングから胴

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Great Cormorant・・・川鵜

蓑毛はネック部分

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Great Cormorant・・・川鵜毛鉤

・・・好みのヘビクチはこの程度です

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Great Cormorant・・・川鵜毛鉤

川鵜は一見すると黒ですが様々な色が隠されています

害鳥として狩猟対象になりましたが利用はされておりません
ならば少しでも自然の恵みを余すことなく・・・

白馬の針素

白馬の針素
・・・天然テグス前ですから古い話です(笑)

今ならサラブレッド種も手に入りますが
昔は神社の神馬からとかの「罰当たり」の話も聞きます

バイスとボビン等を使っていますが
本来は手で持って作業を行います
一工程ごとの止め結びは手からの滑り防止と
弱い巻き糸と針素を守ります
天然テグスも針に結べませんから同様の巻き留め方でした

先ずは古い鈎型の狐

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古い鈎型の狐

日本で最初の釣り指南書にも同じ鈎型が出ています

鈎軸にヤスリで抜け防止の刻みを入れて
木綿糸で荒巻きした後に一度、止め結びを入れます

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白馬の針素

白馬の尻尾を添えて巻き戻して止め結びを一回

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白馬の針素

針先側へ針素を戻します

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白馬の針素

チモトから腰まで巻き戻し

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白馬の針素

輪の中に巻き糸を入れて針素を引き絞ります

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白馬の針素

残りの巻き糸を切って漆を塗り完成
・・・これで毛鉤巻きの下準備が整いました

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白馬の針素

付記として餌針の場合・・・
チモト部分の余りは敢えて残します

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白馬の針素

残した針素は餌の抜け落ち防止で使います

面白いのが竹竿4mに馬の尾毛をラインにして逆さ毛鉤を使う
イタリア・バルセジアーナ地方でも同じ使い方と巻き方でした
「餌持ちのアイデアまで一緒」と笑い合えました

自分の時代はナイロンテグスを使いましたが
ナイロン糸は馬毛に比べて柔らかいので
餌抜け防止に農耕馬の黒尾毛を巻き添えて
餌釣りの鈎も同じ工程を行っていました

馬毛は硬く、斜めに切ると生餌なら突き通ります
鈎に通したイタドリ虫の硬い頭をそこに引掛けます

馬毛の張りの強さ

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白馬の針素

白馬の尻毛なんて・・・昔話ですけどね
拘る方はチモト部分の耳を削ったり
針素の内掛け、外掛けにも蘊蓄が有りました
・・・ここでは一般的な内掛けです

昔乍らの針素付きなら

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白馬の針素

合わせる竿も竹で無いと無茶な組み合わせになります(笑)

以下爺の戯言 ——————————————–

管付きの鈎が出ても信頼する鈎を使う為に
餌針に必要な抜け防止も兼ねてですが
ナイロン針素時代になってもこの工程は続けていました
・・・自分の時代はここから始まります
1.5号の針素の長さは30㎝で片側にチチワを付けました

白馬の尻毛の良品は0.8号程度でこの太さの物は貴重品でした
2間竿を山に置き握りだけを持って山に入った時代です
自分は、すぐにグラスファイバーの竿に成りましたけど
継竿の竹竿の嫋やかな曲りは忘れられません
秋に、巣食ったイタドリを刈り取り、軒先にぶら下げて冬越しし
解禁前にその枯れたイタドリの皮を剥いて餌を備えます
沢ウツギの花が咲いてからが毛鉤の準備です
毛鉤を巻く前の準備だけでも、結構な手間が掛かります
手間を掛ける分だけ毛鉤は丈夫に巻きます・・・(笑)