蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅲ 

蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅲ
・・・
詳しい説明とのことですが英語での説明には
語学力が足りませんので写真で説明します・・・

蓑毛で誘って胴で喰わす

ソフトハックルパターンでも無いし
ドライフライでも無いのが和式毛鉤の真骨頂
「フリンフ」(Flymph)の概念に似ているとも思う
こんな毛鉤の愉しみ方もあります・・・(笑)

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ
・・・やぶ蚊髭の発展型?
古い英式ドライフライとの混合型?

銀座の針問屋「みす屋」の中村利吉氏が編纂された
・・・云々は毎回出て参りますので

先回同様にパートリッジの場合

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

・・・ブラウンのフロントハックルの場合

山鳥のウィングカバー・フェザーのフロントハックル

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

同じく山鳥のウィングカバー・フェザーのフロントハックル

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

色々な組み合わせで遊んでいます

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蓑毛二重巻き毛鉤 Ⅱ

以下爺の戯言 ——————————————

気温37℃、命に危険があるとする天気予報に
一歳になった「華」と山へ逃げました(笑)

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霊仙寺横のドッグラン

ここでも気温30℃ですから日差しの暑さを感じます

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霊仙寺横のドッグラン

それでも日陰の風は爽やかです

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一歳の「華」

盆明けの山は秋風が吹く・・・とは言えません(笑)

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一歳の「華」

酷暑 お見舞い申し上げます

帰り道の道路標示は夕方でも38℃
長野でも、たじろぐ気温を感じています

蓑毛二重巻き毛鉤

蓑毛二重巻き毛鉤
・・・ダブルハックル仕立て毛鉤

カディスやカディスピューパだけでなく
蜉蝣の場合の蓑毛二重巻き毛鉤
・・・勝手な思い込みですけど(笑)

和式毛鉤の定番 山鳥の尾毛

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山鳥の尾毛

胴を仕上げる前の下準備
先巻きに山繭、シルバーツイストワイヤーでリブ

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山鳥の尾毛 毛鉤

蓑毛はナチュラルダン
フロントハックルはゴールデンオリーブのパートリッジ

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蓑毛二重巻き毛鉤

浮かべても沈めても・・・

蓑毛二重巻き毛鉤
山女魚毛鉤「石楠花」パターン

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蓑毛二重巻き毛鉤の山女魚毛鉤「石楠花」

和式フリンフ版に思えてしまいます
蜉蝣の羽化途中?

蓑毛の荒巻=パーマーハックル・・・羽根質が要です
メッツハックルの様な硬めは魚の口から弾かれます
硬い以上に、和式毛鉤の蓑毛の羽根質については
雄鶏だからとか、雌鶏だから云々とは別次元です
和式毛鉤の蓑毛にも、先達の経験が詰っています

パーマーハックルの有り無しで釣果が変わります
有った方が良い場合と無い方が良い場合が有るので
ライズする魚を見ながら悩む楽しさは格別かも・・・(笑)

青白く光る蓑毛 Ⅱ

青白く光る蓑毛 Ⅱ
・・・ビーズ等の取り扱いに質問が有りました

Hook size and bead hole size hints
I’ll explain it with photos

鈎7号に合わせ
使っているビーズは「丸小」
・・・2~2.2㎜

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グラスビーズ「丸小」

ご参考に
TOHO グラスビーズ

各色とサイズが豊富です
金の場合は本金メッキを使っています

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グラスビーズ 各色

ビーズの抜け防止は・・・

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ビーズの抜け防止

餌針には「耳」が有りますからサイズが合えば抜けません

蛇口を付けて

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毛鉤の蛇口

グラスビーズ穴の内径に合わせてスレッドで調整します
・・・内径を合わせる事で丈夫になります

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ビーズ毛鉤の下拵え

フロントハックルに使うパートリッジ・フェザー

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通常のパートリッジ・フェザーは長いので調整します

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長いパートリッジの調整方法 1

パートリッジの長さに合わせて巻き止め位置を変えます

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長いパートリッジの調整方法 2

巻き止めてからヘッド側に向きを合わせます

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長いパートリッジの調整方法 3

全体的に均等にしても纏めても・・・(笑)

胴の下巻きを整えます

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長いパートリッジの調整方法 4

胴を仕上げて・・・
セカンドハックル用にスペースを空けています

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毛鉤の胴仕上

セカンドハックルを巻きます

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毛鉤のセカンドハックル

スレッドをヘッド側にして蓑毛全体を整えます

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ビーズ毛鉤

ハス毛鉤に使われる「やぶ蚊髭」又は「追い毛」と同じです
・・・贅沢に量を増やしましたけど(笑)

浮いても沈めても効果的な毛鉤です
クート又はヒーロン等でも・・・

蓑毛二重巻き毛鉤
・・・ダブルハックル仕立て毛鉤

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蓑毛二重巻き毛鉤

西洋毛鉤にも同様の「ハッチングザペネル」が有ります

鈎  純金鍍金 秋田袖 7号
胴  川鼠 ツイストワイヤーでタグ&リブ
蓑毛 スペックルドバジャー(芯黒先黒 斑入り)& 川鵜胸毛

・・・こちらはカディス又はカディスピューパ型です

青白く光る蓑毛

青白く光る蓑毛

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青白く光る蓑毛

各地で昔から聞いていた「青白く光る蓑毛」
フライならブルーダンと思えるけれど
在来の毛鉤ともなれば
そんなハイカラな言葉も無いし
フライはおろか、釣雑誌すら見ない
そんな毛鉤釣りの手練れから聞いた言葉
「魚に違和感を与えず毛鉤が良く見える」
・・・毛鉤が浮いても沈んでも良く見える
軍鶏の毛色なら「浅葱色」
同じく「銀鈴波」ならダングリズリー?

憧れの蓑毛として
西洋毛鉤の「ブルーダン」に合わせてみました

ダブルハックル仕立て
・・・グレーパートリッジ添え

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ダブルハックル仕立て

昔の西洋毛鉤でも行われていたダブルハックル仕立て

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ダブルハックル仕立て毛鉤

ブラウンパートリッジの西洋毛鉤なら・・・

胴は川鵜の羽根・・・パウダー・ブルーダン

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ドライフライでもウェットフライでも無く
巷で言われ出した
「雄鶏毛鉤」や「雌鶏毛鉤」なんて単純な物でも無い
それが和式毛鉤の真骨頂と感じています

グレーパートリッジの代わりに川鵜の胸毛を使うと
単純にソフトハックルパターンとは言い表せない毛鉤に・・・(笑)

以下爺の戯言 —————————-

「魚に違和感を与えず毛鉤が良く見える」
この言葉にはもう一つの意味がある
毛鉤釣りはあくまでも「毛鉤は自然に流す」
「誘い云々」については聞いた事が無い
一部で使われた本流用逆さ毛鉤なら
大型を使い水筋を見極めて誘いもするが
一般的な毛鉤釣りなら
毛鉤に反応する魚を目で確かめながら釣り上げる
トバシ糸は勿論、針素すら水面につけず
毛鉤だけ浮かして自然に流すその楽しさ
魚が毛鉤を咥えれば針素の弱さを庇う為
敢えて送り込みをするのが昔の毛鉤釣り
今の針素の強さに胡坐をかくのが現代テンカラ
針素だけでなくトバシ糸まで水面にべったり漬けて
その実、「0.2秒の早合わせ」なんてことは
昔の弱い針素では思いもつかない別世界
毛鉤は「その時期に飛ぶ蟲に合わせる」
自然に流す毛鉤には敢えて誘う必要も無いし
毛鉤が魚の好みに合えばゆっくりと咥える
大事な点は流す水筋とポイントの見極め
活性が高ければ毛鉤を濡らすことなく魚を掛ける
「空中殺法」なんて言葉も・・・(笑)
それが一番楽しい「誘い」かもしれませんが

和式毛鉤 ソフトハックルパターン

和式毛鉤
・・・ソフトハックルパターン

「両国」

花入 山繭(朱)
先巻 黒フェザー 金ネジ
中巻 山繭 一巻
元巻 黒フェザー
蓑毛 油毛

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「両国」

「渓谷」

先巻 トンビハール
元巻 孔雀
蓑毛 黒毛

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「渓谷」

「流星」

先巻 シルクフロス黄 シルクスレッド黒 荒巻
元巻 孔雀
蓑毛 茶毛

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「流星」

「黒染」

花入 山繭 朱
先巻 フェザー黒 シルクフロス赤
元巻 フェザー黒
蓑毛 油毛

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「黒染」

「激流」

花入 山繭 朱
胴巻 孔雀
蓑毛 茶毛

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「激流」

「魚住」

花入 山繭 朱
胴巻 孔雀 シルクフロス赤 荒巻
蓑毛 黒毛

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「魚住」

「初花」

胴巻 シルクフロス赤 孔雀 荒巻
元巻 孔雀
蓑毛 茶毛

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「初花」

以下爺の戯言 ——————————-

魚は色を見分けられないから色は重要で無いとか
単焦点レンズの目だから形もおぼろげとか
だから誘いが大事なテンカラには
何でも良いとか、どんな毛鉤でも釣れると
簡単に説明されているのが「テンカラ毛鉤」
その時に引き合いに出されるのが西洋毛鉤
テンカラ毛鉤と違い、パターンが決まっていても
巻く人によって様々だから同じ毛鉤では無いとしたり
果ては、毛鉤を巻く愉しみは理解できるけれど、とまで・・・(笑)

まずは「誘い」ついて・・・

本来、違和感を与えず、自然のままに流すのが基本
「自然に流す」には、何処に渓魚が潜み
どの角度で流れる餌を見ているかを理解した
作られた「ナチュラルドリフト」も含まれる
敢えて「誘い」を説明するなら
水流と筋を見分けて
流れより早く、遅くと強弱を付ける程度が「誘い」
ヒゲナガの時期なら水面を叩き
盛夏なら落ち込みの白泡の上を引くのも「誘い」
それすらその時期に現れる蟲の動きに似せたもの
テンカラ毛鉤は「誘い」が大事とする程には
各種ルアーと比べてテンカラ毛鉤にアピール力は無い
西洋毛鉤には、ルアーと称される毛鉤も有るが
テンカラに使われる毛鉤にそのボリュームは無い

毛鉤の種類の多さについて
・・・時期に合わせ、釣れる毛鉤も有れば釣れない毛鉤も有る

先ずは「サイズ」と流す「ステージ」の違い
違和感なく渓魚の口を捕えるには蟲に合わせた色目も大事
よく聞く、コントラストを付ける為には黒毛鉤が一番とは・・・(笑)
「蓑毛で誘い、胴で喰わす」
何故、先人が蓑毛の質と色目に拘ったのかが物語る

引き合いに出されるパターン化された西洋毛鉤
同じパターンでも釣れるフライも有れば釣れないフライも有る
伝統なり伝承された西洋毛鉤も和式毛鉤も同じ事
「伝承・伝統の何故が判れば理解できる」
テンカラ師が宣う「コントラストが大事云々」等とは別物

渓の水量、水色、取り巻く環境に合わせて
各地にはその地域独特の定番毛鉤の存在が有る
茶毛・油毛・黒毛だけでなく芯黒先黒に定番の斑入り
地域に合わせた釣れる毛鉤の必須条件
流れの激しい源流域に山女魚が好む渓流域
そんな流れの強弱に合わせて蓑毛の質を合わせる
「蓑毛の腰は水流に合す」

和式毛鉤も西洋毛鉤も同じく自然のままに景色に溶け込み
違和感を与えずに渓魚の口を捕えるのが毛鉤釣りの真骨頂
「渓魚は0.2秒の早合わせに限る」等とは次元が違う
立ち位置、流す水筋に注意を払い、その時期に合わせた毛鉤なら
渓魚はゆっくりと自然のままに「作られた毛鉤」を口にする
・・・そんな渓魚の姿を愛でるのが本来の「毛鉤釣り」

和式毛鉤と西洋毛鉤の違いは感性の違い
対象魚が違うが
「鮎毛鉤」と「サモンフライ」の造りと考え方は
毛鉤の生い立ちからして案外と同じに感じてしまう(笑)

この頃、海外の方の和式毛鉤への理解の変わり方を感じる
テール・タグ・リブ・ウィング等が無く
「単純な物が和式毛鉤で有る」とする定番説明が変わってきた
昔なら「和式毛鉤にドライフライは無い」とも言われていた
「逆さ毛鉤は日本各地で昔から使われてきた」とする事も無い
「職漁師毛鉤」の様な毛鉤がテンカラ毛鉤の元祖とする事も無い
彼の地の「テンカラ純粋主義者」が和式毛鉤を定義付ける事も無い
今は逆輸入された”Tenkara-Kebari”を見る方々が居るだけ・・・(笑)

ご参考に

https://discourse.10colorstenkara.com/t/barbless-hook-kebari/1261/6

・・・十人十色の哀しさすら感じてしまう

普通毛鉤・・・視認性重視

普通毛鉤・・・視認性重視

浮かす毛鉤に視認性を求めると
ハス毛鉤に使われている
追毛の利用が順当かなと思います

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普通毛鉤・・・視認性重視

斜め上から

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普通毛鉤・・・視認性重視

視認性は好みに応じて

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普通毛鉤・・・視認性重視

追毛の色を変えてみました

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普通毛鉤・・・視認性重視

鈎の数だけ種類も増えていきます・・・(笑)

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和式毛鉤 各種

確かに視認性と浮力はパラシュートタイプが
良いかもしれませんが折角のテンカラなら
和式毛鉤の伝統も愉しんでください
竿先の上げ下げで水面から水面下まで自在です
・・・それが出来るのもテンカラの面白さと思います

和式乾毛鉤

和式乾毛鉤
・・・二段巻き

和式乾毛鉤には鮎掛け針に
パーマーハックル仕立て
・・・(3回以上に巻く)が有りますが
それについては前出済ですし
お気に入りの鈎が確保できたので
巻き散らかします・・・(笑)

二段巻き和式毛鉤 各種

絹糸胴
蓑毛はゴールデンバジャーハックル

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二段巻き和式毛鉤

絹糸胴 金ネジ
蓑毛  黒

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二段巻き和式毛鉤

羽根胴
蓑毛 クーリー・ハックル

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二段巻き和式毛鉤

西洋毛鉤でレネゲイドが有ります
ほぼ同じですが色の組み合わせが独特です

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二段巻き 和式毛鉤

 

和式毛鉤の鈎

和式毛鉤の鈎

思いがけず探していた
秋田袖の純金鍍金7号が手に入りました
・・・嬉しさのあまり早速に毛鉤を巻いています

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菊印釣針本舗 秋田袖 純金鍍金7号

・・・15本入り×90袋 (安心して使える数は確保しました)

純金鍍金の鈎は「磨き」が効きますので
布でこすると表面が滑らかになり輝きます
今も見掛ける表面処理で喰い込みが良いと同様です
一見、派手に見える金針の煌めきは却って
全方位反射でステルス性が高いのかもしれません(笑)
ピアノ鋼線製の釣針は折れ難さと靭性が高いのですが
当時の青焼き・茶焼き程度では対錆性が劣りますので
毛鉤に仕立てた後が大変でした
その点でも並金では無い純金鍍金は有難いです
・・・当時の金針は並金・純金・磨き(純金の磨き)の三種
硬度が高い鈎と比べますと容易に変形するほど鈎全体が柔らか
・・・刺さり優先の細軸ですと心許ない位です
これが実釣の場合、硬いだけの鈎よりは却って有利に働きます
・・・仕掛け全体のバランスも加味されますが
針先が滑らず魚の口に弾かれず染み込む様に掛かり
適度な軸長は暴れる魚に合わせ、じんわりと従います
早合わせや大振りな合わせには向きませんが
曲がったとしても容易に元に戻しもできます
通常の袖型は針先の角度が軸と並行か内側に向いていますが
この鈎は針先が少し外向きになっている点もお気に入り
障害物に引っ掛かり易く渓流釣りには不向きとされますが
反面、それだけ掛かりの良さが感じさせられます

菊印釣針本舗 秋田袖 純金鍍金7号 15本入り 定価50円
製造された頃は毛鉤釣りがテンカラになる前
1960年代辺りの和式毛鉤の面影がまだ強く残る頃でしょうか
輸出用フライも製造されていましたので、その頃の毛鉤好事家は
国内でもいち早くフライを視野に入れても居ますから
様々なパターンを楽しみ取り入れた、百花繚乱時代です
自分にとってもこの時代が毛鉤とフライの原風景
この鈎を見ていると郷愁感すら感じてしまいます・・・(笑)

和式毛鉤「猩々」 金ネジ附き

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和式毛鉤「猩々」 金ネジ附き

それ以前の毛鉤・・・一例

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過去の西洋毛鉤と同じく和式毛鉤も大概の事は試されています
それからすれば毛鉤釣りの毛鉤が元になるテンカラ毛鉤の
これが、あれが程度の拘りや蘊蓄など軽々と吹き飛びます
「職漁師毛鉤」を幻として解説するなどそれこそ・・・(笑)
まして海外に紹介された程度の毛鉤でテンカラ毛鉤を語るのは
その底に流れる和式毛鉤の在り方すら見えなくしています

ハス毛鉤 「歌姫」

ハス毛鉤 「歌姫」
・・・俗称「テンカラのキヨシ毛鉤」

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ハス毛鉤 「歌姫」

その昔、テンカラ毛鉤に使う鈎の解説は
秋田袖の黒鈎か金鈎が推奨されていました
サイズは概ね10号程度とされています
定番以外でも地域色豊かな毛鉤は
秋山郷毛鉤の様に「軽井沢狐7号」や
黒部で使われた「海津8~12号」に
乾毛鉤で使われた「鮎掛け針7号~8号」
関東地方で使われた「ヘラ鮒用スレ鈎7号」等
地域と好みに合わせて様々な鈎が使われています

盛岡毛鉤にも同様の歌姫パターンが有りました
古い盛岡毛鉤の中には鮎毛鉤式に
ピンクの中巻きに巻かれた中金仕立ても有ります
初期に紹介されたテンカラ毛鉤にも同様に
様々な和式毛鉤の技法が使われていました

原点であるハス毛鉤が有ったからこそ
古式毛鉤とテンカラ毛鉤も繋がります
毛鉤釣りがテンカラ釣りと紹介された時代は
ハス毛鉤や西洋毛鉤を基に様々な試行錯誤も有りました

テンカラ毛鉤は何でも良いとか
和式毛鉤に浮く毛鉤は無いとか
尻尾が付く毛鉤は無いとか
タグ(花入)リブ(金ネジ・銀ネジ)は無いとか
質素・簡便・ややもすると貧相とまで・・・
毛鉤よりも誘いの動きの方が大事で
単純な横引きで無く変化を付けるとか
0.2秒の早合わせでなければ釣れないとか
戦前から1970年代迄のテンカラ釣り指南書には無い
不思議な言葉が踊る様になったのは1980年代から
以前は餌釣りと同様に
立ち位置と流す筋に狙うポイントが一番とされていた筈
まして「毛鉤」は飛ぶ蟲に合わせるとも言われていた
本来は一河川でのみ使われていた逆さ毛鉤が
日本各地で昔から有ったとされて、伝統毛鉤に成ってみたり
ラインすら山岳渓流ではテーパーラインが主流のはずが
流行りに乗じて一律レベルライン至上志向に切り替わる
毛鉤釣りのはずが毛鉤よりもメーカーが儲けやすい
新製品の竿とラインのとっかえひっかえに関心を向けさせ
変わり映えしないレベルラインの範囲に縛られるテンカラは
毛鉤釣りの時代よりも選択に幅の無い商業ベースが付き纏う
「十人十色のテンカラ」は先達の影に隠れていた見習いが
一人前の口を叩くようになった1990年代からの常套句
山間僻地の毛鉤釣りすら渓流釣りに対し矜持を持った仲間なら
中部山岳地方全般の「田舎通信」で共有されていたもの
それが世俗を離れた孤高の釣りと形造られ幻とされるのは
喧伝者が自身の為に由来を誤魔化すための虚構の偶像仕立て?
商売繁盛は良いけれど
古式毛鉤から続いているテンカラ毛鉤の史実を
自身の喧伝の為に有耶無耶にしたのにだけは恐れ入る
剣羽根毛鉤を形だけ真似て第一人者として解説したり
これこそ幻の古式毛鉤「蜂頭毛鉤」としていた者が
史実を紹介された途端に「現代版蜂頭毛鉤」と変えてみたり
そんな野放図も「十人十色」とされた免罪符の影に潜みます
戦後の娯楽が乏しい高度成長期に全国の毛鉤釣りを
一般向けに「テンカラ釣り」として再編して広めたもの
釣り人社創設者は古来からの「ハス毛鉤」を基に
試行錯誤しながら「テンカラ毛鉤」として紹介している
そんな古来から続く「和式毛鉤」からの繋がりと楽しみを
断ち切ったのは1990年代後半からの自己流テンカラ喧伝者
その方々の拠り所とされるのが、幻の「職漁師毛鉤」らしいが
時代的にも職漁師が活躍したのは戦後の高度成長期から
渓魚の養殖技術が確立された1955年までの10年間程度
それ以前なら
裏白(ウラジロ)とか
火屋(ホト)で焼き枯らして里に持ち帰ったもの
渓魚そのものが鶏卵と同じく薬代わり
「山の物は山に置け、里に降ろすな」の時代(笑)

本来の毛鉤はもっと愉しい物

使う使わないに釣人の拘りは当然でも
和式毛鉤の連綿と続く史実は掛替えのない宝物
各地に残る伝承毛鉤は先人の知恵の塊
何故を知らず形だけの伝承毛鉤は「張り子の虎」
「菜種針」を初めとするハス毛鉤は全国に行商され
それが和式毛鉤のスタンダードパターンとなる
一方では鮎に特化し「鮎毛鉤」となり
他方では渓流魚用に各地に合わせ作られる
それがフィードバックされ「山女魚毛鉤」にもなる
竿とラインを売らんがためのお先棒担ぎには
一番大事な和式毛鉤の用法とその伝統は伝えようも無い
後継者として伝えられないからこそ
毛鉤は「何でも良い」とか「誘いが大事」とかの的外れ
「魚に聞け」はよく言われるがハス毛鉤は何代もの釣人が
魚に聞いて形造られ定番として残された物
ファイヤーオレンジの「猩々」すら
お町では派手に見えるが自然の中では景色に馴染む
釣りシーズン真盛りでも梅雨の中休み
和式毛鉤を見直すともっと愉しみが増えます(笑)

こんな当たり前のことを書き綴るのも
「テンカラ」が海外で「TENKARA」に変わり
それが流行りとして日本に逆輸入した今だからこそ
有耶無耶と誤魔化しで始まった総称としてのテンカラは
尚一層、金儲けに都合の良い正体不明にもなる
魚を釣りたいだけなら毛鉤は要らない
毛鉤で釣りたいからテンカラが有る

テンカラの語源すら当時の釣雑誌の企ての一つ
各地で行われた毛鉤釣りを総称してテンカラ釣りとしたもの
元々の「テンカラ」は毛鉤釣りを含めた引掛け釣が語源
「撥蛇」を「ツチノコ」と称して全国区入りさせた手法と同じ
釣雑誌が目新しい「テンカラ」を使うようになった当時
古くからの各地の毛鉤釣り愛好家が釣雑誌に対し
疑問や不満を申し述べていた事が当の釣雑誌に残されている
・・・それに対する釣雑誌の回答は「現代テンカラ」

造られた「現代テンカラ」は有っても
「テンカラ」と称する釣り方に正体は無いらしい・・・(笑)

釣雑誌や釣番組も30年来代わり映えしない方々ばかり
FF釣法と同じ有様で竿とラインの商品説明ばかり・・・

渓流釣りの道具は自身を山に招く道標の様なもの
それ以上でもそれ以下でも有りません
殊に「使う毛鉤は何でも良い」とするテンカラは
カーボン竿にレベルラインの組み合わせだけと同じく
「十人十色」と言われながらも愉しみ方が少なすぎます
毛鉤の原点であるハス毛鉤に目を向けてみると
日本古来の毛鉤釣りの奥深い愉しみが伝わります

長ければ良しとするようなロングライン一辺倒と違い
毛鉤の違いに反応する渓魚の有様を近くで見られる毛鉤釣りは
鋭敏な渓魚との間合いを詰める愉しみが有ります
立ち位置の半歩の違いで気取られたり
流す筋によって見切られたり
3㎝も無いような狙い処から外れてみたり
本流用ロングライン逆さ毛鉤の”Tenkara”とは別の愉しみが
山岳渓流のテーパーラインを使う毛鉤釣りには有ります

ご参考までに

取るに足らない爺の戯言よりも今はYouTubeですね
お断りとして、拙ブログとはなんら関係が有りません
何故かとても嬉しさを感じます

竿先の影が水面に映らぬよう竿の大振りを避け
他の魚に気取られぬ様に狙う魚向けて毛鉤を置く
神経質な程に一挙手一投足に気を使い魚との間合いを詰める
そんな狩猟の様な毛鉤釣りの醍醐味も有ります・・・(笑)